▲李在明大統領(写真右)と文在寅・元大統領が1日、青瓦台で開かれた昼食会に出席し、一緒に散策しつつ対話している様子。/写真=ニュース1

 韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領と文在寅(ムン・ジェイン)元大統領が1日、青瓦台(韓国大統領府)で対面し、昼食を共にした。二人は「国民統合」を強調したが、その意味については微妙な温度差を見せた。文・元大統領は「党内統合」を優先すべきだと述べた一方、李大統領は「外延の拡張を通じた構造的多数」を作るべきだという点に主眼を置いた。「構造的多数」について李大統領が具体的な説明をすることはなかったが、進歩(革新)系与党「共に民主党」の支持層だけでなく中道層まで引き入れなければならないという意味だ―と解釈されている。共に民主党の8月の党代表選挙を前に、李大統領に近い「親明」、鄭清来(チョン・チョンレ)民主党前代表に近い「親清」の両派の対立が激化する中、統合を巡って互いに方向性の異なる解決策を提示した格好だ。二人は党と政府の関係についても意見を交わしたという。

【写真】記念撮影する李在明大統領と文在寅元大統領

 李大統領と文・元大統領はこの日、青瓦台の常春斎で会い、およそ2時間にわたって昼食と散策を共にした。二人は会うなり抱擁を交わし、互いの健康や近況を尋ねるなど和気あいあいとした様子を見せた。昼食のメニューには、統合と融和の意味を込めたビビンバとトック(餅)の盛り合わせが用意された。文・元大統領は「国民統合へ進むには、やはり党内の団結、これが出発点だと思う」とし、「民主党がまず団結し、その上で民主改革陣営、そして光の革命を共にした勢力とのより大きな団結を成し遂げてこそ、国民の心を一つに集めることができる」と述べた。民主党の内部分裂の収拾に続いて、進歩系野党「祖国革新党」をはじめとする汎(はん)与党圏との連帯が必要だという趣旨とみられる。文・元大統領は「より大きなリーダーシップを発揮され、すべての人の大統領という夢を必ず成し遂げられるよう願っている」と語った。

 これに対し李大統領は「内部の団結も非常に重要であり、中身が強固でなければならない」としながらも、「絶えず外延を拡張し、『構造的多数』を作るために努力しなければならず、そこで絶えず成果を出してこそ裏付けられるのであって、言葉だけでは駄目ではないか」と応じた。「構造的多数」の意味について、青瓦台の関係者は「両極端を除外し、中道右派まで支持基盤を広げて安定的な多数支持層を確保すべきという意味だ」と説明した。

 二人が同時に統合のメッセージを出したのは、与党内の分裂が抑えきれないほど大きくなったからだという分析がある。最近、親清派をはじめとする民主党の旧主流派は、李大統領が野党や検察出身の人物を登用し、検察改革も後退する兆しが見えるとして批判している。一方、李大統領を支持する「ニュー李在明」は、これを「李在明殺し」だと反発し、新旧主流派間の勢力争いへと発展する様相を呈している。二人は「蔑称などで傷つけ合うことは、誰にとっても助けにならない」ということで意見が一致したと、青瓦台の洪翼杓(ホン・イクピョ)政務首席が明らかにした。

 文・元大統領は「南北関係においては、今のところ北から呼応がない」とし、「しかし継続して対話の門を叩き、状況を安定的に管理していけば、いつかは再び対話できる契機が用意されると信じている」と述べた。南北対話の成立に向けた政府のさらなる努力を求めたものと解釈されている。これに対し李大統領は「軍事クーデター、親衛クーデターのために北を軍事的に圧迫したことが、本当に大きすぎたようだ」と言及した。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権時代に発生した北朝鮮無人機事件などで関係が悪化し、南北対話が難しい状況だということだ。そうした中で、文・元大統領に南北関係を解きほぐすための助言を求めたという。

 文・元大統領は、韓国政府の「西南圏半導体クラスター造成」発表について「光州のイベントを見て本当に嬉しかった。実際、我々の政権(文在寅政権)のころに西南海、あの地域で新再生エネルギー、風力、太陽光発電をかなり行った」と評価した。これに対し李大統領は「(文在寅政権で)多くを手掛けておいてくれたからこそ可能になったことだ」と応じた。

 二人の公式会談は、李大統領の就任から1年余りで実現した。二人は昼食を終えた後、常春斎から本館まで歩きながら対話を交わしたという。文・元大統領は会談終了後、民主党の尹建永(ユン・ゴンヨン)議員と会い、「満足のいく会談だった。ソウルに来る時よりも、平山へ戻る今の方が格段に安心している」と心境を明かしたという。しかし、民主党の親文(文・元大統領に近い)派のある人物は「重い気持ちを持ってソウルに来たということであり、公開された発言の行間を読むだけでも、必ずしも美しいばかりの対面ではなかったようだ」と語った。

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