奈良・石上神宮の七支刀が語る古代日本と百済の緊密な関係

2016/09/16 06:04

▲奈良県石上神宮が所蔵する七支刀。1953年、日本の国宝に指定された。

 1874年、奈良・石上神宮の倉庫で、刃の両側に3本ずつ互い違いに枝が出ている、長さ74.9センチの刀が発見された。儀礼用とみられるこの刀は、厚いさびで刀身が覆われていたが、ところどころに金色の文字が見えた。国学を学んだ宮司の菅政友が、のみでさびを削り落とすと、表に34字、裏に27字、計61字の文章が現れた。

「泰○四年五月十六日丙午の正陽(真昼)に百回練った鉄で七支刀を造った。百兵を辟(=避)ける..

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