▲弁公費引き上げ問題で批判を浴びる韓国プロ野球選手協会会長の李大浩(イ・デホ)=ロッテ・ジャイアンツ=。2日、ソウル市江南区のリベラホテルで、一連の騒動について釈明記者会見を開くのに先立ち、頭を下げた。写真=連合ニュース
韓国プロ野球選手協会(選手協)前会長の李大浩(38)=ロッテ・ジャイアンツ=がこのほど浮上した「『会長弁公費(業務推進費)』6000万ウォン(約570万円)引き上げ」騒動について、「自分で引き上げたわけではない」という弁明に終始している。当初会長を引き受ける考えがなく、会長になるとは思っていなかった状況で、「待遇でも良くしなければ志願者が出ないだろう」という思いから弁公費を引き上げようと言ったの..
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▲弁公費引き上げ問題で批判を浴びる韓国プロ野球選手協会会長の李大浩(イ・デホ)=ロッテ・ジャイアンツ=。2日、ソウル市江南区のリベラホテルで、一連の騒動について釈明記者会見を開くのに先立ち、頭を下げた。写真=連合ニュース
韓国プロ野球選手協会(選手協)前会長の李大浩(38)=ロッテ・ジャイアンツ=がこのほど浮上した「『会長弁公費(業務推進費)』6000万ウォン(約570万円)引き上げ」騒動について、「自分で引き上げたわけではない」という弁明に終始している。当初会長を引き受ける考えがなく、会長になるとは思っていなかった状況で、「待遇でも良くしなければ志願者が出ないだろう」という思いから弁公費を引き上げようと言ったのに、いつの間にかその受益者が自分になってしまったということだ。それ自体はその通りらしい。
しかし、騒動は収まらない。まず、李大浩は「やりたくない会長を無理に引き受けた」と語りし、選手協の位置づけを自ら貶めている。2日の記者会見で李大浩は「やるつもりはなかった」「仕方なく引き受けた」という趣旨の発言を繰り返した。最後には「選手協は力のない組織で、KBO(韓国野球委員会)がやろうという通りにしなければならない」「記事の件で、本当につらかった」とまで言った。
選手協はプロ野球選手たちの利益を代弁する団体だ。創立後から現在まで、数多くの野球界の先輩たちが苦難を経て守ってきた組織である。李大浩のチームの先輩である故・崔東原(チェ・ドンウォン)選手はその過程で不要なトレードまで甘受しなければならなかった。そうした歴史に李大浩は冷水を浴びせた。李大浩は「(望んでもいない)会長職を引き受けて苦労しているのに、(このような)非難まで浴びなければならのか」と訴えたことになるが、それならば最初から会長職を何がなんでも固辞すべきだった。就任する時はそんな話はせず、「セルフ弁公費引き上げ」騒動が巻き起こるや、悔しがる態度を見せるのは、選手の権益を代表する団体のトップとしてふさわしくない。
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7日、弁護士兼教授が代表を務めるある市民団体は、李大浩前会長をはじめとする選手協幹部たちを業務上背任罪で検察に告発した。李大浩は会長から退いたが、これで法律の裁きを受けることになった。記者は李大浩に「会長弁公費が現金で支給され始めた正確な時期」「弁公費のうち、業務推進費として使われた部分の使用履歴」などを尋ねたが、李大浩は同席したチョ・ミン弁護士を通じて、「法的検討をして、もし可能であれば今後明らかにする」とだけ答えた。チョ・ミン弁護士は選手協とは何の関係もない、李大浩個人の弁護士として、その場に同席していた。同弁護士について聞くと、選手協職員は「どの法務法人所属なのかも分からない」と答えた。李大浩の任期が既に終わっている現状では、選手協内部資料を公開するかどうかを判断する立場でもない。
李大浩は韓国プロ野球界を代表する選手だ。今年の年俸は25億ウォン(約2億3700万円)で、全選手512人のうちで1位である。成績(今年打率28位)は年俸の水準に満たないが、野球界で象徴的な存在だ。選手協会長選挙の時、後輩たちが全面的に支持してくれたのも、そのような存在感からだった。だが、最近の弁公費騒動をめぐる李大浩の態度は失望するしかない。少なくとも弁公費をどこにどのように使ったのか、検察の調査前に堂々と公開すべきである。それが李大浩の名が与える重みにふさわしい姿だろう。
キム・サンユン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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