会社の内定をもらったノさん(24)は昨年12月31日、ソウル市江南区にあるI整形外科を訪問して驚いた。初出勤まで2カ月ほど余裕があり、二重まぶたの手術のため相談に行ったところ、待機者数が20人を超えていた。結局ノさんは3時間待ってようやく相談室に入ることができた。予約した人が多く、1月中に手術できる日は5、16、17日の3日だけだという。ノさんは「冬が整形のシーズンだということは知っていたが、コ..
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会社の内定をもらったノさん(24)は昨年12月31日、ソウル市江南区にあるI整形外科を訪問して驚いた。初出勤まで2カ月ほど余裕があり、二重まぶたの手術のため相談に行ったところ、待機者数が20人を超えていた。結局ノさんは3時間待ってようやく相談室に入ることができた。予約した人が多く、1月中に手術できる日は5、16、17日の3日だけだという。ノさんは「冬が整形のシーズンだということは知っていたが、コロナのせいで少ないと思っていたのに、これほど多くの人が受けようと思っているとは思わなかった」と驚きを隠さなかった。
コロナ禍のため在宅勤務者と「チプコク族」(家の中に閉じこもる人たち)が増え、整形外科と歯科が特需を迎えている。整形医療観光を目的とした中国人の姿は見られなくなったものの、整形外科はむしろ混雑している。手術後、回復まで会社を休まなければならないため手術に乗り出すことができなかった韓国国内の顧客が殺到したためだ。検索ポータルサイト・ネイバーの整形コミュニティーにも「寒くなったし、チプコク中なので整形しようと思っている」「在宅勤務中なので回復までに時間がかかる顔の脂肪吸引を考えている」など、整形手術関連の悩みの相談が多数掲載されている。
■コロナ時代に住みやすい国1位はNZ、韓国4位、日本は?
そのため、通常では大学入試の直後や祝日連休に集中していた整形シーズンに、大幅なズレが生じている。会社の内定をもらったユさん(24)は、昨年10月に目の整形をした。整形のオフシーズンにもかかわらず、予約から手術まで10日も待たなければならなかった。ユさんが訪れたソウル市江南区の有名な2カ所の整形外科では、平日午後2時であるにもかかわらず10人余りが相談のため待機中だった。ユさんは「コロナのため人と会えない隙を狙って整形しようとする人は、私だけではないようだ」と話す。マスクの着用が必須となり、歯科手術を受ける人も増えている。昨年9月から矯正を始めた大学生のキムさん(21)は「マスクを付けると口が見えなくなるので、矯正したかどうかも分からない」と笑みを浮かべる。
整形外科の売り上げも伸びている。ハナ金融研究所が12月16日に発表した「コロナ禍がもたらす消費パターンの変化Ⅱ」と題する研究によると、昨年1-10月の美容整形外科の売り上げは前年同期に比べ10%増となった。中国人らを主要客としていた整形医療観光が影を潜めたものの、売り上げは伸びている。
専門家らは「社会的距離を置くことで、正常な社会生活が困難になったが、これに対する補償心理が加わって現れた消費パターン」と説明する。仁荷大学消費者児童学科のイ・ウンヒ教授は「コロナ19の拡散で社会活動が減り、比較的容易に整形や手術を行えるようになったと思う人が増えるようになった上、剥奪された社会生活に対する補償心理が加わったものとみられる」と分析した。
ホ・ユジン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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