▲1日、釜山警察庁強力犯罪捜査隊が、違法に輸入した部品で銃器類を製造・販売していた一味から押収した拳銃。/写真=NEWSIS
30代の会社員A氏は今年の初め、インターネット上のあるミリタリーサイトで600万ウォン(現在のレートで約59万円)払って拳銃を2丁買った。オーストリアの銃器メーカーが作っている「グロック(Glock)19」という拳銃の実際のメインパーツを模型の拳銃と結合させて作ったもので、性能は本物に劣らなかった。「グロック19」は2007年、およそ60人の死傷者を出した米国バージニア工科大学銃撃事件の犯人、チ..
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▲1日、釜山警察庁強力犯罪捜査隊が、違法に輸入した部品で銃器類を製造・販売していた一味から押収した拳銃。/写真=NEWSIS
30代の会社員A氏は今年の初め、インターネット上のあるミリタリーサイトで600万ウォン(現在のレートで約59万円)払って拳銃を2丁買った。オーストリアの銃器メーカーが作っている「グロック(Glock)19」という拳銃の実際のメインパーツを模型の拳銃と結合させて作ったもので、性能は本物に劣らなかった。「グロック19」は2007年、およそ60人の死傷者を出した米国バージニア工科大学銃撃事件の犯人、チョ・スンヒが使い、また映画『アジョシ』で俳優ウォンビンが使ったことでもよく知られるモデルだ。A氏は警察の調べに対し「普段から趣味で模造銃器を作っていたが、本物の部品を入れた銃器を持ちたかった」と供述した。A氏が購入した銃は部品を組み立てて作った私製の銃なので、製造番号がない。このため追跡や管理が不可能で、米国では「ゴーストガン」と呼ばれる。強化プラスチック製なので金属探知機にも引っ掛からない。
軍事用の兵器や戦争物に強い関心がある、いわゆる「ミリタリーマニア」らが、海外からひそかに持ち込んだ本物の銃器部品で殺傷能力のある違法な銃器を製造・販売し、これを購入したため警察に捕まった。釜山警察庁強力犯罪捜査隊は1日、違法銃器を製造・販売した容疑で40代のB容疑者を拘束し、韓国軍の現役下士官のC容疑者ら6人を在宅のまま立件したと発表した。警察は、摘発した一味の住居や事務所で拳銃5丁、小銃1丁、模造銃器26丁と実弾など合わせて138点を押収した。
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警察によると、B容疑者らは昨年3月から、米国の銃器サイトで購入した銃器部品を67回にわたって韓国国内へひそかに持ち込んだ。分解した銃身やスプリング、引き金などを、自動車やおもちゃの銃の部品だと偽って税関の検査網をすり抜けた。インターネットにアップされた銃器の製造動画を見て、密輸入した銃器部品と模造銃器を結合させる手法で拳銃や小銃の完成品を作った。一味は金属探知機を利用して軍部隊周辺で実弾を集め、火薬や模擬弾を利用して射撃練習も行った。
警察の性能実験の結果、押収された拳銃5丁は、銃弾が厚さ1センチの合板7枚を貫通し、1列に並べたビール缶4本を貫くほどで、威力は本物の銃器と違わなかった。模造銃器26丁も、人にけがをさせたり致命傷を負わせたりできることが判明した。
警察関係者は「銃器の製造・流通犯罪は大きな人命被害やテロ犯罪に悪用されかねない」とし「好奇心で部品を密輸したり製造したり、流通させたりすることも重大犯罪に該当するだけに、気を付けるべき」と語った。なお警察は、銃器部品を見逃した輸入通関手続きの改善も関税庁に要請する計画だ。
キム・ジュヨン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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