▲2017年に永久停止となった古里1号機(写真左端)/写真=韓国水力原子力
文在寅(ムン・ジェイン)政権の「脱原発」後遺症が続いている。脱原発のせいで、当初の運用期間40年が終わる原子炉に対する免許の延長手続きが遅れ、古里原発2・3・4号機で2兆ウォン(現在のレートで約2030億円)を超える経済的損失が発生すると分析された。原子炉の免許延長期間は10年だが、許認可のための手続きを踏む期間まで含まれており、遅くなればなるほど運転期間が短くなって経済性も下がることになる。
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▲2017年に永久停止となった古里1号機(写真左端)/写真=韓国水力原子力
文在寅(ムン・ジェイン)政権の「脱原発」後遺症が続いている。脱原発のせいで、当初の運用期間40年が終わる原子炉に対する免許の延長手続きが遅れ、古里原発2・3・4号機で2兆ウォン(現在のレートで約2030億円)を超える経済的損失が発生すると分析された。原子炉の免許延長期間は10年だが、許認可のための手続きを踏む期間まで含まれており、遅くなればなるほど運転期間が短くなって経済性も下がることになる。
韓国の保守系与党「国民の力」所属の韓茂景(ハン・ムギョン)議員が27日に入手した古里原発2・3・4号機の継続運転経済性評価資料によると、正常に10年の免許延長がなされていれば3基の原子炉で4兆2000億ウォン(約4250億円)の経済的利益が発生すると考えられた。だが文在寅政権が「老朽原発閉鎖」の方針を定め、免許延長のための許認可手続きを止めたせいで、古里2号機は時限より1年遅い今年4月にようやく免許延長のための第1段階である安全性評価報告書の提出が行われた。大きな問題がなければ来年から免許が延長されて稼働に入るはずだった2号機は、2026年まで稼働を中断しなければならない。結局、免許の延長期間は10年ではなく6.7年になる。2024年から25年に当初の運用期間が終わる古里3・4号機も、手続きの遅れによってそれぞれ6.7年、7.5年だけの延長になってしまうという状況だ。
■「老朽原発閉鎖」方針で寿命延長手続きを中断させた文在寅政権…10年ではなく7-8年しか延長できず
経済性評価を行ったエネルギー経済研究院は、正常に手続きが行われて免許が延長されていたら、各種の投資費を除いても電力販売によって、650メガワット級の古里2号機は9451億ウォン(約957億円)、950メガワット級の古里3・4号機はそれぞれ1兆6986億ウォン(約1719億円)、1兆5570億ウォン(約1576億円)の経済的利益を予想した。だが2.5-3.3年ずつ再稼働が遅れることにより、経済的利益は2兆1500億ウォン(約2180億円)にとどまる。
KAIST(韓国科学技術院)のチョン・ヨンフン教授は「許認可のために稼働せず止まっていた期間を免許延長期間から除外している日本のように制度を変える必要がある」とし「発電単価が安い原発を一つでも多く動かすことが、国家経済の観点やエネルギー安全保障の側面から利益になる」と語った。
チョ・ジェヒ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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