▲大審判廷に入場する憲法裁判官たち。(ソウル=聯合ニュース)2025.2.18/写真=写真共同取材団
李昌洙(イ・チャンス)ソウル中央地検長ら検事3人の弾劾事件に対する憲法裁判所の最初の弁論期日で、進歩(革新)系最大野党「共に民主党」側が弾劾事由を変更した。この弾劾案は、李地検長などが「ドイツ・モータース株価操作」事件で金建希(キム・ゴンヒ)大統領夫人に「嫌疑なし」処分を下して政治的中立義務に違反した、というものだ。その弾劾事由の一つが、李地検長が「嫌疑なし」処分当日に記者会見場でうそをついた、..
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▲大審判廷に入場する憲法裁判官たち。(ソウル=聯合ニュース)2025.2.18/写真=写真共同取材団
李昌洙(イ・チャンス)ソウル中央地検長ら検事3人の弾劾事件に対する憲法裁判所の最初の弁論期日で、進歩(革新)系最大野党「共に民主党」側が弾劾事由を変更した。この弾劾案は、李地検長などが「ドイツ・モータース株価操作」事件で金建希(キム・ゴンヒ)大統領夫人に「嫌疑なし」処分を下して政治的中立義務に違反した、というものだ。その弾劾事由の一つが、李地検長が「嫌疑なし」処分当日に記者会見場でうそをついた、というものだった。ところが李地検長は記者会見に出てきてもいなかった。別の検事も、国政監査場で虚偽の証言をしたという理由などで弾劾訴追されたが、やはり国政監査場には出てきていなかったという。すると、その内容を変更して弾劾審判を進めたいというのだ。でたらめ弾劾であることを認めたのだ。
検察の事件処理過程を批判することはできる。だが弾劾訴追には「重大な憲法・法律違反行為」がなければならない。それなのに民主党は、重大な憲法・法律違反の具体的証拠も提示せすに弾劾から押し付けた。民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表の捜査を進めるソウル中央地検の指揮部をまひさせようとする政略的な目的での弾劾だった。きちんとした弾劾の証拠があるはずもない。
実際、先に開かれた準備期日において憲法裁判官らが、弾劾訴追事由があまりにあいまいなので「却下することもあり得る」と警告すると、民主党の代理人が「証拠を憲法裁が確保してほしい」と要請する一幕もあった。検事が判事に「証拠を探してくれ」という、あきれるような要求だった。そうして今度は弾劾事由まで変更したのだ。弾劾事由を変更したいのなら、国会の議決からやり直すのが正当だ。これほどであれば、憲法裁は事件を即時却下なり、棄却なりすべきだ。
この事件だけでなく、民主党が尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権発足後に国会で一方的に通過させた弾劾訴追案13件の大部分は、根拠のない弾劾だった。戒厳宣布に反対したことで知られる韓悳洙(ハン・ドクス)前権限代行を「内乱」関連の疑いで弾劾訴追し、李真淑(イ・ジンスク)放送通信委員長を就任からわずか2日で弾劾訴追した。李代表の「対北送金事件」の捜査検事も弾劾訴追した。法を利用した政治暴力だ。それでも憲法裁は、これらの事件を漫然と引きずっている。李真淑委員長と李代表の捜査検事の弾劾は、棄却宣告までにそれぞれ174日、270日もかかった。憲法裁の職務遺棄だ。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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