▲写真=UTOIMAGE
「コンサートをする時は『本物はいるのか』『代わりに映像を流しているのではないか』と疑われる時もあります」
ウェブ会議プラットフォーム「Zoom(ズーム)」を介してインタビューした日本人の「歌い手」Ado(アド)さん(22)は顔を見せなかった。カメラはオフのままで、画面は一面真っ黒だった。インタビューは声だけを公開するというのが条件だった。Adoさんは日本でも「顔のない歌い手」として活動している。..
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▲写真=UTOIMAGE
「コンサートをする時は『本物はいるのか』『代わりに映像を流しているのではないか』と疑われる時もあります」
ウェブ会議プラットフォーム「Zoom(ズーム)」を介してインタビューした日本人の「歌い手」Ado(アド)さん(22)は顔を見せなかった。カメラはオフのままで、画面は一面真っ黒だった。インタビューは声だけを公開するというのが条件だった。Adoさんは日本でも「顔のない歌い手」として活動している。キャラクター画像にボーカルを組み合わせて活動するインターネット歌手「歌い手」が音楽活動の出発点だった。2020年のメジャーデビュー曲『うっせぇわ』は翌年、オリコンやユーチューブ・ミュージックといった日本の主要音楽チャートでトップを総なめにした。昨年、女性ソロ歌手としては初めて東京・国立競技場でワンマンライブを開いた。国立競技場は男性アイドルグループ「嵐」など「日本の国民的歌手」と呼ばれる人気グループがコンサート会場として使用してきた大型競技場(観客席約6万8000席)だ。
【写真】ロッテシネマで上映される「Ado SPECIAL LIVE『心臓』」の広告画像
Adoさんは5月15日、京畿道高陽市のコンベンション・センター「KINTEX(キンテックス)」で韓国のステージに立つ。韓国でのステージは昨年2月に続き2回目だ。そして、日本人歌手としては過去最大規模の海外ツアーで世界30都市を回る。Adoさんは「韓国の文化・音楽・食べ物は全部好きです。初めての韓国公演の時、韓国のコンビニで三角パックのコーヒー牛乳を買ったのですが、ホテルの部屋にハサミがなくて飲めないまま帰りました。日本にはないようなので、今回はぜひ飲んでみたいです」と、かわいい抱負を語った。
顔を公開していないため、Adoさんの公演はいつも話題になる。昨年の初来韓公演時は、ステージ上に組み立てられた鉄格子のようなセットの中で歌い、シルエットだけを見せた。ファンと握手会を開く時も箱の中から手だけを出す。Adoさんは「シルエットがメインのステージをしているので、手を伸ばす角度によって影が見えなくならないように気を使っています。ファンに向かってダイブしたくてもできなくて残念ですが、歌を真っ先に感じることができるというのが私のコンサートの特長です」と語った。
「特有の声は偽物では」と疑う気持ちはなくなった。インタビュー中のやり取りにも、女性としては中低音の重みがある声の性質がよく出ていた。 アニメ映画『ONE PIECE FILM RED(ワンピース・フィルム・レッド)』やテレビアニメ『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』、映画『劇場版ドクターX』、ジョージアコーヒー、ソフトバンク、ロッテチョコレートのCMなど、日本の日常のあちこちで主題歌として耳にする声だ。
Adoさんは「子どものころは女性らしくない低い声がコンプレックスでした」と告白した。しかし、「歌い手の先輩たちの声がうらやましくて、一緒に歌っているうちに、自分の声を受け入れられるようになりました」と話す。一番大切にしている自分の曲には、有名ボーカロイド「初音ミク」とデュエットした『桜日和とタイムマシン with 初音ミク』を挙げた。
Adoさんは「LE SSERAFIM(ル・セラフィム)」「tripleS(トリプルエス)」「aespa(エスパ)」などK-POP歌手の名前を次々と挙げた。そして、「IU(アイユー)さんの声が一番好きです」と言った。「玉のような声が本当にうらやましいです。どうやってもまねできないと思いました」と言った。今後の目標は「もっとたくさんの国のステージに立ち、グラミー賞をもらうこと」だ。Adoさんは「デビューした時、私の歌は『存在を認められたい』という思いから、怒りと生の感情でいっぱいでした。これからはさまざまな人生の感情を歌いたいです」「日本語以外に他の言語でも歌ってみたいです。韓国語の歌も一生懸命練習中です」と抱負を語った。
ユン・スジョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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