進歩(革新)系政党「共に民主党」の朴範界(パク・ポムゲ)議員が、大法院長(最高裁長官に相当)を含む大法官(最高裁裁判官に相当)を現行の14人から30人に増やし、法曹資格がなくても大法官になれるようにする内容の裁判所組織法改正案を23日に発議した。朴議員は国会法制司法委員会の民主党幹事だ。保守系の旧与党「国民の力」は「左派系団体の人物などを大法官の椅子に座らせて司法府を掌握しようとする試み」だと反..
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進歩(革新)系政党「共に民主党」の朴範界(パク・ポムゲ)議員が、大法院長(最高裁長官に相当)を含む大法官(最高裁裁判官に相当)を現行の14人から30人に増やし、法曹資格がなくても大法官になれるようにする内容の裁判所組織法改正案を23日に発議した。朴議員は国会法制司法委員会の民主党幹事だ。保守系の旧与党「国民の力」は「左派系団体の人物などを大法官の椅子に座らせて司法府を掌握しようとする試み」だと反発し、大韓弁護士協会(弁協)も「再考が必要」とする見解を表明した。
【Photo】ネット放送で「李在明代表を捜査した検事を弾劾すべき」と発言する金於俊氏
朴議員が出した裁判所組織法改正案は、大法官を現在の14人から30人に増やし、大法官の任用資格に「学識と徳望があり、各界の専門分野における経験が豊富で、法律に関する素養がある人物」を追加するという内容を含んでいる。現行の裁判所組織法で大法官になるためには、法曹資格を持ち、判事・検事・弁護士等として20年以上活動した経歴がなければならない。ところが、法曹資格や法曹経験がなくても「学識と徳望がある人物」であれば大法官になれるようにするというのだ。朴議員の改正案は、現在のような法曹資格と法曹経歴を有する大法官を定員(30人)の3分の2(20人)以上とし、「非法曹人大法官」を最大10人まで任命できるようにしている。朴議員は、改正案の提案理由を「社会的多様性と変化の流れを判決に反映し、大法院の信頼を底上げするためのもの」と述べた。
民主党は「朴議員個人が進めている法案」だとした。だが民主党は最近、李在明(イ・ジェミョン)大統領選候補の公職選挙法違反事件を有罪の趣旨で破棄差し戻しした大法院(最高裁に相当)に圧力を加える法案を相次いで進めている。
国民の力のチェ・ヨンへ選挙対策委員会スポークスマンは論評を通して「(大法官を)自分たちの気に入った左派系の人物で満たそうという魂胆だ」「李在明大統領選候補を法の審判台に上らせまいとする“防弾大法院”を作る狙い」と批判した。韓東勲(ハン・ドンフン)元国民の力代表は、フェイスブックに「金於俊(キム・オジュン、左派系ジャーナリスト)のような人物を大法官にして国民を裁こうというもの」と書き込んだ。
この日、弁協も声明書を出して「大法官の増員は必要だが、非法曹人の大法官任命案は再考し、慎重な検討と議論を経るべき」と主張した。「法曹経歴がない人物を大法官に任命できるようにするのは、大法院の本質的機能を毀損(きそん)しかねない」というのだ。弁協は「多数意見と反対意見を緻密に論証する過程において実質的役割を果たし得ない人物が存在したら、大法院判決の権威と一貫性が崩れ、司法の信頼が毀損されかねない」とした。
曺栢乾(チョ・ベッコン)記者、パク・ヘヨン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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