尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏が5日「乾津(コンジン)法師」と呼ばれる呪術師のチョン・ソンベ氏(逮捕・起訴済み)からシャネルのバッグを2回受け取った事実を初めて認め「不適切な行動で国民の皆さまを失望させ深く反省している」と述べた。金建希氏の弁護団は今月3日にこれらが記載された意見書を裁判部に提出したという。
【図】金建希夫人と統一教の癒着
金建希氏の弁護団は同日、金..
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尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏が5日「乾津(コンジン)法師」と呼ばれる呪術師のチョン・ソンベ氏(逮捕・起訴済み)からシャネルのバッグを2回受け取った事実を初めて認め「不適切な行動で国民の皆さまを失望させ深く反省している」と述べた。金建希氏の弁護団は今月3日にこれらが記載された意見書を裁判部に提出したという。
【図】金建希夫人と統一教の癒着
金建希氏の弁護団は同日、金建希氏の言葉が記載された資料を公表し「金建希氏は争点のうちチョン・ソンベ氏から2回バッグを受け取った事実を認めた」と明らかにしたが、その一方で「統一教会との共謀や請託、癒着などの関係は一切なかった」と主張した。弁護団はさらに「当初はバッグの提供を断ったが、チョン・ソンベ氏の説得を受け最後まで断れなかった過ちを深く反省している」「受け取ったものは一切使用せず、チョン・ソンベ氏に全て返した」とも説明した。ただしチョン・ソンベ氏と統一教会の尹英鎬(ユン・ヨンホ)元世界本部長が金建希氏に提供したことを認めたグラフのネックレスについて金建希氏は「はっきり否定した」という。これまで金建希氏は「金品は一切受け取っていない」として容疑を全て否定していた。
特別検察官チームは今年8月、金建希氏がチョン・ソンベ氏を通じて尹英鎬元本部長から「統一教懸案」の請託と共に「2022年4月に800万ウォン(約86万円)相当のバッグ1個、7月に6220万ウォン(約665万円)のグラフのネックレス1個と1200万ウォン(約130万円)相当のシャネルのバッグ1個を受け取った」して、特定犯罪加重処罰法上のあっせん収賄容疑で起訴した。二つのバッグは金建希氏の随行秘書だった当時韓国大統領室のユ・ギョンオク行政官がシャネルの店舗を訪れ、バッグ3個・靴1足と交換したことが分かっている。
金建希氏が今になって金品の受領を認めたことを受け法律に詳しい専門家からは「うその供述を繰り返し、自ら信頼をなくした」などの批判が相次いでいる。今年4月に最初に疑惑が浮上した際には「ユ・ギョンオク氏が(金建希氏の知らない状態で)チョン・ソンベ氏の指示通り動いた。(金建希氏は)バッグを受け取っていない」と主張し、また8月の特別検察官チームによる聴取では金品の授受を全て否定していた。金建希氏はさらに2022年のNATO(北大西洋条約機構)首脳会議で海外を歴訪した際に着用した時価6000万ウォン(約640万円)相当のバンクリーフ・アンド・アーペルのネックレスについて「10年以上前に香港で母へのプレゼントとして購入したコピー商品」と主張したが、特別検察官チームの捜査で瑞熙建設の李鳳官(イ・ボングァン)会長から「自らショップで購入し金建希氏にプレゼントした」と記載された文書が提出された。
金建希氏の証言が変わった理由については、チョン・ソンベ氏が裁判で「金建希氏に金品を送り、金建希氏から電話で『確かに受け取った』と連絡を受けた」と証言したことが影響したようだ。一方で「統一教会からの請託とは一切関係ない」と今も主張しているが、これは裁判であっせん贈収賄が成立しないと主張するための事前の防衛策と考えられる。特別検察官チームの関係者は同日「これまでの捜査と公判での陳述が全てうそだったので、グラフのネックレスがやりとりされた容疑も必ず立証したい」とコメントした。
裁判所は「26日に最終の意見陳述を聞いて審理を終了させたい」として今月中に一審裁判を終わらせる意向を示した。
ピョ・テジュン記者、イ・ミンギョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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