▲洪明甫監督。/NEWSIS
サッカーの男子韓国代表が18日、ガーナを1対0で破り、今年の国際Aマッチを全て終えた。洪明甫(ホン・ミョンボ)監督率いる韓国代表は今年、8勝2敗3分けという手堅い成績を残し、来月5日に行われる2026年北中米ワールドカップ(W杯)組み合わせ抽選会で第2ポットを確保するという成果を挙げた。本大会を見据えてテストした3バック戦術もある程度は定着してきたかに見える。しかし、ここ3試合は無失点で3連勝し..
続き読む
▲洪明甫監督。/NEWSIS
サッカーの男子韓国代表が18日、ガーナを1対0で破り、今年の国際Aマッチを全て終えた。洪明甫(ホン・ミョンボ)監督率いる韓国代表は今年、8勝2敗3分けという手堅い成績を残し、来月5日に行われる2026年北中米ワールドカップ(W杯)組み合わせ抽選会で第2ポットを確保するという成果を挙げた。本大会を見据えてテストした3バック戦術もある程度は定着してきたかに見える。しかし、ここ3試合は無失点で3連勝しているにもかかわらず、韓国代表に対するファンの目は相変わらず冷ややかだ。
【写真】空席が目立つ男子サッカー韓国対ガーナ戦の観客席
ソウルワールドカップ競技場で行われたガーナ戦の観客は収容人数の半分程度の3万3256人で、観客席は空席がかなり目立った。先月行われたパラグアイとの強化試合では観客数が2万2206人にとどまり、2010年以降にソウルワールドカップ競技場で行われた試合の中で最も少なかった。前売り開始と同時にチケットが売り切れていた1年前とは対照的だ。昨年3月のタイ戦(6万4912人)、同6月の中国戦(6万4935人)と比べ、韓国代表の人気が目に見えて低下している。「冷え込みの厳しい晩秋だったためファンが遠のいた」という言い訳も考えられるが、それも苦しい。23年11月のシンガポール戦には6万4381人が集結した。スター選手が全くいない東南アジアの格下チームとの対戦だったが、サッカー韓国代表に対するファンの熱い気持ちがソウルワールドカップ競技場をいっぱいに埋め尽くしたのだ。
■魅力のないサッカー、離れていくファン
消費者が商品を購入する気になって財布を開くためには、それに見合った価値を感じる必要がある。ガーナ戦の入場料はプレミアムシートが27万-35万ウォン(約2万9000-3万7000円)、1等席が9万-18万ウォン、2等席が5万-7万ウォンとなっていた。しかし今の韓国代表は、「この料金を払ってでも見たい」と思えるような面白さがないと指摘されている。
韓国代表は今回のボリビア戦とガーナ戦で、あまりにも消極的な戦いに終始し、前半は印象的なシーンが皆無でハイライト映像が作れないほどだった。サッカーファンからすれば、ゴールが入らなかったとしても、ゴールに向かって組織力で攻撃を展開するプロセスに醍醐味を感じるわけだが、今回の韓国代表は後方でボールを回し続けて意味のないロングパスを送り、相手に簡単にボールを奪われるというパターンを繰り返した。チャン・ジヒョン解説委員は「攻撃でいいシーンがほとんど見られなかった。サッカー自体に魅力がない」として「見ていて楽しいサッカーをしてくれるのならファンは自然と見に来るだろうが、ファンの関心とは程遠いサッカーをしている」と話した。ハン・ジュンヒ解説委員は「プレーが良くないから(ファンが)見なくなるのだろう」と辛らつに語った。
■「好感度の低いサッカー協会」が招いた不買運動?
大韓サッカー協会は昨年、洪明甫監督を選任する際の手続きが公正でなかったとして批判され、協会運営のさまざまな問題があらわになり、鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が国会の国政監査に呼ばれるなど大激震に見舞われた。このとき、「公正」を大切な価値と考える大多数の若いサッカーファンが協会に背を向けた。ボリビア戦(今月14日)が行われた大田ワールドカップ競技場でも、洪監督の顔が大型ビジョンに映し出されるとやじが飛び出した。
パク・ムンソン解説委員は「協会がファンの批判を軽視するような態度を取っていたため、ファンが自ら『不買運動』に乗り出した」と分析した。ガーナ戦を観戦したあるファンは「以前は、サッカーがそんなに好きでなくてもサッカー場に来たことをインスタグラムに載せて楽しんでいるファンが周囲に多かったが、最近は代表チームに対する否定的なイメージが強くなり、ライトなファンがあまり足を運ばなくなってしまったようだ」と話した。
■スター選手の集客力に陰り
スポーツ興行にとって大切な要素は「スターのパワー」だ。今年9月に行われた「アイコンズマッチ(ICONS MATCH)」で上岩競技場が6万4800人の観客でいっぱいになったのも、昔ながらのファンにとっては懐かしく、そして若いファンにとってはゲームの中のヒーローであるレジェンドスターたちが競演したからだった。韓国代表チームにはソン・フンミン(ロサンゼルスFC)、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、金玟哉(キム・ミンジェ、バイエルン・ミュンヘン)などスター選手が健在だ。それでもこれらの選手の集客力が以前ほどではないとの分析も示されている。
ソン・フンミンは今年8月、英プレミアリーグのトッテナムから米国プロサッカー(MLS)に移籍して大舞台を離れ、イ・ガンインと金玟哉は今シーズン、それぞれ所属チームでのレギュラー争いに苦しんでいる。さらに、今年は全体的に欧州組が不振で、新たなファンを呼び寄せられるような新鋭スターも目に留まらなかった。
張珉錫(チャン・ミンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com