▲ソウル・竜山の電子ランド1階にあるカメラ専門店の店頭に「隠しカメラ」と書かれている。電子ランドの一部カメラ店では、帽子型やボールペン型などの偽装型カメラを販売している。1月27日撮影。
「普段はあまりお見せしないものなんですが…」
1月27日、ソウル・竜山の電子商店街にある大型総合電気店「電子ランド」でのことだった。一見すると平凡なカメラ売り場だった。記者が「小さなカメラが必要なんですが」と尋ねると、店員は周囲をさっと確認し、奥の方にあった木製の引き出しをそっと開けた。引き出しの中からは、多数の超小型カメラが現れた。知らない人が見れば、それがカメラだとは分からないような形状のもの..
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▲ソウル・竜山の電子ランド1階にあるカメラ専門店の店頭に「隠しカメラ」と書かれている。電子ランドの一部カメラ店では、帽子型やボールペン型などの偽装型カメラを販売している。1月27日撮影。
「普段はあまりお見せしないものなんですが…」
1月27日、ソウル・竜山の電子商店街にある大型総合電気店「電子ランド」でのことだった。一見すると平凡なカメラ売り場だった。記者が「小さなカメラが必要なんですが」と尋ねると、店員は周囲をさっと確認し、奥の方にあった木製の引き出しをそっと開けた。引き出しの中からは、多数の超小型カメラが現れた。知らない人が見れば、それがカメラだとは分からないような形状のものだった。店員は20万ウォン(約2万1400円)のボールペン型カメラをはじめ、時計型、帽子型のカメラを次々に取り出して目の前に置き「服の中や箱の中に隠しておけばバレずに撮影できますし、撮影後もPCにつなげばすぐに動画を取り込めます」と話した。
【写真】中国系ネット通販サイトで「偽装カメラ」「超小型カメラ」で検索すると…
竜山電子ランドは、1988年にオープンした国内初の電子専門デパートだ。一時は「ITコリア」の心臓と呼ばれ、若い工学系学生らでにぎわった。1990年代半ばにはNVIDIAの最高経営責任者(CEO)ジェンスン・ファン氏が竜山電子商店街を訪れ、グラフィックボードのプロモーションを行ったこともあった。しかし、インターネットショッピングの活性化に伴い、電子ランドは衰退の道をたどった。記者が訪れた日も、建物の通路には、まばらな客を呼び寄せようとする店員たちの声が響き渡るだけだった。ノートPCや家電専門店が密集する1階のテナントスペースでは、約40の店舗のうち14カ所がカメラを取り扱っている。
中国のネット通販サイトで偽装型カメラが1万ウォン前後で容易に手に入るようになり、違法撮影の犯罪も増えている。韓国警察庁によると、昨年はカメラなどを利用した撮影罪(性暴力処罰特例法違反)の発生件数が7840件で、過去最高となった。5年前の2020年(5032件)に比べて55.8%増加している。性平等家族部(省に相当)中央デジタル性犯罪被害者支援センターが2024年に支援した違法撮影関連の被害者は1万305人で、23年に比べて14.7%増加した。違法撮影コンテンツの削除を求める被害者への支援は約33万2000件だった。
超小型・偽装型カメラの販売や所持は、現行の刑法上では違法には当たらない。国会では、超小型カメラの販売段階から購入者登録など履歴の追跡を義務付ける「変形カメラ(偽装型カメラ)管理法」が何度も発議されたが、ことごとく廃案になった。医療・産業の現場などで正しい用途で使うケースもあり、過度な規制が関連産業の発展と営業の自由を侵害しかねないという反対意見があったためだ。
ク・アモ記者、チ・ヘジン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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