▲イラスト=UTOIMAGE
スパイ罪の適用対象をこれまでの「敵国(北朝鮮)」から「外国またはそれに準ずる団体」へと拡大した改正刑法98条が12日に公布された。6か月後の9月に施行される。これにより、北朝鮮ではなくても、外国に重要な産業技術など国家機密を漏えいした「産業スパイ」をスパイ罪で処罰できるようになる。
【グラフィック】主な技術海外流出事例
改正刑法98条には「外国またはこれに準ずる団体のために、外国などの指示、そその..
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スパイ罪の適用対象をこれまでの「敵国(北朝鮮)」から「外国またはそれに準ずる団体」へと拡大した改正刑法98条が12日に公布された。6か月後の9月に施行される。これにより、北朝鮮ではなくても、外国に重要な産業技術など国家機密を漏えいした「産業スパイ」をスパイ罪で処罰できるようになる。
【グラフィック】主な技術海外流出事例
改正刑法98条には「外国またはこれに準ずる団体のために、外国などの指示、そそのかし、その他意思連絡の下で国家機密を探知、収集、漏えい、伝達、仲介したり、これを助長した者を3年以上の懲役に処す」との条項が新設された。法定最高刑は懲役30年だ。
法改正前は国家機密漏えいの処罰対象が北朝鮮とだけ規定されていた。このため、産業技術を中国など海外に流出させた犯罪はスパイ罪で処罰できなかった。これまでは主に産業技術保護法と不正競争防止法が適用され、処罰が軽すぎるとの指摘が相次いでいた。産業技術保護法は法定刑が3年以上の懲役、65億ウォン(約6億9500万円)以下の罰金であり、不正競争防止法は15年以下の懲役または15億ウォン以下の罰金となっている
法曹界は「立法の不備によって、軽い処罰にとどまっていた先端産業技術流出犯罪を厳しく取り締まる道が開かれた」と歓迎している。これまで裁判所は特定の産業技術を国家の重要技術と認定する基準を厳格に適用してきた。被告も初犯であることが多く、数兆ウォン規模の被害が発生する犯罪に比べ、実際の処罰ははるかに軽かった。
大検察庁の研究報告書によると、2015年から24年までに起訴された技術流出事件239件のうち、46%が執行猶予、24%が無罪とされた。懲役刑の場合でもほとんどの刑期が6カ月から1年6カ月だった。検察関係者は「これまで産業技術の流出行為に対する刑事罰の実効的な抑止力が足りなかった」と述べた。一例として、大手有機発光ダイオード(OLED)ディスプレーメーカーのチームリーダーとして勤務し、重要な技術資料200件以上を撮影し、外国に流出させるために長期保管していた被告の場合、判決は懲役1年6カ月、罰金1000万ウォンだった。
しかし、9月からスパイ罪の新条項が施行されると、重要産業技術を海外に持ち出した者に最高で懲役30年の刑が下される可能性がある。例えば、サムスン電子の元社員がDRAM開発技術を中国に流出させ、サムスン電子に数十兆ウォンの被害を与えた事件のようなケースでは、スパイ罪の適用で重い刑が言い渡される可能性がある。
ただ、新設されたスパイ罪の条項がややあいまいだとの指摘もある。国内技術を外国企業に持ち出した場合、流出先の企業をスパイ罪の適用対象(外国またはそれに準じる団体)と見なすことができるかは不明だ。また、企業の産業技術が「国家機密」に含まれるかどうかも解釈が分かれることがあり得る。検察関係者は「産業技術の流出を防ぐ趣旨で法律が改正されたので、産業スパイもスパイ罪に問われる可能性がある」と述べた。
キム・ヒレ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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