【NEWSIS】「大学で徹夜で最新技術の研究に取り組んで苦労してきた博士と、会社の指示でルーティン業務を行う生産・製造業労働者も、報酬の差はほとんどありません。産業分野の選択をちょっとでも間違えれば、生涯をかけて研究してきた博士でも、好況期産業における高卒生産・製造職の成果給の10分の1しか受け取れないのが現実です」
【写真】日本の中小企業に勤める韓国人ユーチューバーが番組で公開した給与明細
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【NEWSIS】「大学で徹夜で最新技術の研究に取り組んで苦労してきた博士と、会社の指示でルーティン業務を行う生産・製造業労働者も、報酬の差はほとんどありません。産業分野の選択をちょっとでも間違えれば、生涯をかけて研究してきた博士でも、好況期産業における高卒生産・製造職の成果給の10分の1しか受け取れないのが現実です」
【写真】日本の中小企業に勤める韓国人ユーチューバーが番組で公開した給与明細
これは先日、会社員向け匿名インターネット・コミュニティー・サイト「ブラインド」に投稿された現代自動車所属社員の投稿だ。投稿者は、サムスン電子やSKハイニックスの記録的な成果給を『理系のエコシステム(構造体系)を壊す加速ペダル』と呼び、強く批判した。この投稿にはコメントが約400件寄せられ、大きな波紋を呼んでいる。
この投稿者が最も訴えたいのは、報酬の不均衡が理系人材の質的低下を助長しているということだ。この投稿者は「人々は勉強不足を反省するのではなく、なぜメモリ産業を選ばなかったのかと運のせいにするようになる」「専門性の希少価値が認められない画一的な報酬制度は結局、努力主義の終焉(しゅうえん)を招くだろう」とも書いた。
コメント欄では理系の修士・博士レベルの人材と生産・製造職との間で激しいやり取りが繰り広げられた。
ある研究所の研究員は「米国や日本では、代わりの人材がいる生産・製造職に数億ウォン(数千万円)払う企業は存在しない」「韓国は能力よりも、どの列に並ぶかが重要な『運任せゲーム』社会になった」と同調した。だがその一方で、ある大企業の生産・製造職は「我々が立ち上がって(労使交渉・デモなどで)闘い、得た成果に乗っかっておきながら、今になってエリート意識を見せるのか」と反発した。
成果給問題の当事者であるサムスン電子とSKハイニックスの内部でも亀裂を示すような声が上がっている。
サムスン電子の半導体(DS)部門で働く社員は「世の中で高卒者の新人生産・製造職に数億ウォンの成果給を支給しているのはサムスン電子とSKハイニックスだけだ」と指摘し、現行の報酬制度を批判した。SKハイニックスの社員も「高卒者の生産・製造職が大卒者の研究職より報酬を多く受け取っている国は世界で韓国だけだろう」と語り、社内に漂う虚無感を吐露した。
世界市場における報酬制度は韓国と対照的だ。Google(グーグル)やNVIDIA(エヌビディア)など米国のビッグ・テック(巨大テクノロジー企業)は「従業員一括支給」ではなく、成果評価(レーティング)に応じてボーナスに差額を付けて支給しており、主要エンジニアには現金よりも譲渡制限付株式(RSU)によって数十億ウォン規模の資産形成機会を提供している。確実な報酬制度は人材流出を防ぐ重要なカギになる可能性もある。
論争が激化している中、投稿者は追記で自身の投稿意図をはっきり述べた。この投稿者は「生産・製造職の方々の報酬を非難しようとしているわけではない。苦労した分だけ報酬を受けるのは当然の権利だ」との前提を述べた上で、「『成果給が高くなければ理系は生きていけず、大学医学部や医大に人が集まる傾向も解消されない』という労働組合側の論理はこじつけだ」という考えを示した。
その上で、投稿者は「理系人材が集まるかどうかのカギは『努力と専門性に基づく明確な差別化』にある」「数年間にわたるつらい研究の末に博士号を取得し、核心技術を開発する人材と一般職の間に報酬で違いがなければ、誰が専門家の道を選ぶだろうか」と強調した。そして、「専門性の希少価値を認めない現在の報酬制度は、理系を救うどころか、むしろ人材の質的低下を助長し、エコシステムを破壊するものだ」と訴えた。
ソ・ヨンウン記者
NEWSIS/朝鮮日報日本語版
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