▲グラフィック=朝鮮デザインラボ キム・ヨンジェ
イランのホルムズ海峡封鎖により、世界各国の船舶数千隻が約2カ月間足止めされている中、パナマ船籍の日本関連大型タンカー「IDEMITSU MARU」が28日にホルムズ海峡を通過した。米国とイランの戦闘が始まって以降、日本関連のタンカーが同海峡を通過したのは初めてだ。日本政府関係者は29日、「日本政府が交渉していた成果で、通行料は支払わなかった」と明らかにした。一方、駐日イラン大使館はこのような「特..
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▲グラフィック=朝鮮デザインラボ キム・ヨンジェ
イランのホルムズ海峡封鎖により、世界各国の船舶数千隻が約2カ月間足止めされている中、パナマ船籍の日本関連大型タンカー「IDEMITSU MARU」が28日にホルムズ海峡を通過した。米国とイランの戦闘が始まって以降、日本関連のタンカーが同海峡を通過したのは初めてだ。日本政府関係者は29日、「日本政府が交渉していた成果で、通行料は支払わなかった」と明らかにした。一方、駐日イラン大使館はこのような「特別待遇」の背景に「両国の長年の友情の証」があると説明した。
【写真】駐日イラン大使館が投稿した「日章丸」の写真
超大型タンカー(VLCC)の「IDEMITSU MARU」は日本第2位の石油精製企業「出光興産」の子会社の所有で、200万バレルの原油を満載していたと言われている。戦闘開始直前に原油を積むためホルムズ海峡に入り、そこに閉じ込められていたが、それから62日後の28日にイラン当局の許可を得て、イラン側が安全だとして案内したララク島の南側航路へ出た。日本の主要メディアは一斉に「日本へ向かうタンカーがペルシャ湾から出たのは(戦闘開始後)初めてだ」と評価した。今月初めにホルムズ海峡を通過した日本の船舶3隻は液化天然ガス(LNG)と液化石油ガス(LPG)の運搬船であり、目的地も日本国外の地域だった。米財務省は同日、「イラン政府やイスラム革命防衛隊(IRGC)に通行料を支払う行為は米国の制裁対象になる可能性がある」と警告したが、日本政府は「外交的成果」により通行料を支払わなかったとしている。
さらに話題となっているのは、同日通過したタンカーが出光興産の子会社の所有である点だ。出光興産は日本とイランの73年間にわたる友好関係を象徴する企業で、イランが日本を友人として受け入れた「日章丸事件」の当事者でもあるからだ。
1951年、英国資本が独占していたイランの石油産業を同国のモハンマド・モサッデク首相が国有化するや、英国は軍艦を中東に派遣して海上封鎖に乗り出した。イラン産石油に対する世界的なボイコットを誘導したのだ。その時、出光興産は極秘裏にタンカー「日章丸」を派遣し、英国の妨害を突破してイラン産石油の購入に成功した。出光興産創業者の出光佐三=当時社長=がこのような大胆な決断を下したことで、日本は国の復興に必要な石油を安く確保できるようになった。英国という大国の圧力があったのにもかかわらず、危険を顧みず石油を購入してくれた日本に対し、イランは大きな感謝の念を抱き、それが今日(こんにち)までの友好関係の土台となっている。駐日イラン大使館は28日、交流サイト(SNS)「X(旧ツイッター)」公式アカウントに「日章丸事件」の写真と共に「この遺産は今なお大きな意義を持ち続けている」と投稿した。
日本が高度成長期に入った1970年代、日本とイランは大規模石油化学コンビナート「イラン・ジャパン石油化学(IJPC)」も建設した。1979年のイラン革命や1980年のイラン・イラク戦争によりほとんどの日本人がイランを離れ、米国とイランの関係が急速に悪化した中でも、日本はイランとの外交関係というつながりを断たなかった。
今回の日本関連タンカーのホルムズ海峡通過は、日本がイランと緊密な外交関係を維持した結果だが、その一方でイランが特定の国やタンカーを特別待遇したもので、世界に対して「イランの味方になれ」というメッセージを発したという見方もある。
東京=柳井(リュ・ジョン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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