「陸英修女史は警護員の銃弾に当たり死亡した」

 崇実(スンシル)大学・電子情報通信学部のペ・ミョンジン教授が1974年、文世光(ムン・セグァン)の銃撃を受け死亡したとされている故陸英修(ユク・ヨンス)女史が、実は警護員が撃った銃に当たって死亡したという研究結果を発表した。波紋が広がる見通しだ。

 ペ教授は10日、「SBSの『それが知りたい』制作班の依頼を受け、事件当時の実況中継の場面と現場の録音テープを精密分析した結果、陸女史は文世光の銃弾に当たったのではないという結論が出た」とした。

 ペ教授の分析はこうだ。事件当時、7発の銃弾が発射されたが、銃声を分析した結果、最初、2発目、3発目、5発目の弾丸が文世光のスミス&ウェッソンの拳銃で発射されたものだった。最初の銃声をベースに、2度目の銃声は6秒後、3度目は6.16秒後、5度目は7.22秒後に響いた。

 壇上に座っていた陸女史が銃撃に対する最初の反応を見せたのは、最初の銃声が聞こえてから7.08秒後。銃弾が目標物に到達する時間と音速、人体が刺激に反応する時間など(計0.15~0.17秒)を勘案すれば、陸女史が文世光の銃弾に当たったと見るのは難しいといえる。

 陸女史が文世光の3発目の銃弾に当たったとすれば、6.77秒頃に変化があるべきだが、この時まで陸女史は微動だにしなかったというのがペ教授の分析だ。

 ペ教授は「陸女史はかすかに聞こえた4度目の銃声(6.91秒)によって狙撃され、この銃弾は文世光の後方左に10~15メートル離れていた警護員の銃から発射されたものであるという結論が出た」とした。

 ペ教授の分析結果は12日午後10時55分に放送されるSBSテレビ『それが知りたい‐陸英修女史は誰が撃ったのか』編で紹介される予定だ。

チェ・キュミン記者 min4sally@chosun.com
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