キッシンジャー氏「日本の独断的外交、地域の懸念に」

「軍隊保有・戦争可能な『普通の国』になれる」

キッシンジャー氏「日本の独断的外交、地域の懸念に」

 キッシンジャー元米国務長官は「日本は『普通の国』になれる」と展望した。

 キッシンジャー氏は3日付の読売新聞に掲載されたインタビューで「日本が自国の安全保障に対して、より責任を持ち、国際安全保障により積極的な役割を担うことは避けられないことだった。つまり、(日本は)『普通の国』になるということだ」と述べた。日本は敗戦後に作られた平和憲法で軍隊の保有と戦争を禁止した。「普通の国」とは他国同様、軍隊を保有し戦争ができる国への転換を意味する。その一方で、同氏は「ただし、独断的で攻撃的な外交を展開すれば、地域の懸念となりうる」との憂慮も見せた。

 また、同氏は昨年末の衆院選で圧勝した安倍政権と安倍晋三首相について「首相は今後、北東アジアの国々と新たな関係を築き、同時に日米同盟をさらに発展させることができる立場に立った」「安倍首相は強力な指導者だ」「首相の元で日本外交は、より幅を広げていくことになるだろう」と述べた。アジア情勢については「今のアジアに明確なバランサー(弱く方の国に配慮し、地域の均衡を保とうとする国)はいない」「中国を囲む国々を見ると、それぞれ米国と協力することで(中国との)均衡を保てる状態であることが分かる」と分析した。しかし、同氏は「(米国が)中国に対して包囲網を作ることには反対する。米中関係のみを基軸とした外交政策にも賛同しない」と主張した。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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