収賄:52歳市民運動家に逮捕状=ローンスターから8億ウォン

 ソウル中央地検特別捜査1部(キム・フゴン部長)は5日、韓国外換銀行の大株主だった米国系投資ファンド、ローンスターから8億ウォン(現在のレートで約8600万円)を受け取ったとして、背任収賄の容疑で市民団体「投機資本監視センター」のチャン・ファシク共同代表(52)の逮捕状を請求した。チャン容疑者は外換カードの元労働組合委員長で、ローンスターによる外換銀行の買収・売却を大々的に批判していた。

 検察は、チャン容疑者が柳会源(ユ・フェウォン)元ローンスターコリア代表(65)に先に10億ウォン(約1億800万円)台の金銭を要求したと把握している。双方が「調整」した末、チャン容疑者に8億ウォンが渡されたという。

 検察によると、チャン容疑者が柳元代表側から金銭を受け取った時期は、柳元代表の「外換カード株価操作事件」をめぐる審理が大法院(日本の最高裁判所に相当)から二審に差し戻され、柳元代表が法廷拘束されて収監生活を送っていた2011年9月だった。ローンスターの件をこれ以上問題視せず、裁判所に柳元代表の善処を求める嘆願書を出すことを条件に、柳元代表側からカネを受け取ったという。柳元代表は収監中の自身に代わり、家族を通じてチャン容疑者に8億ウォンを渡した。

 双方はまた、柳元代表が執行猶予付き判決を受けた場合には4億ウォン(約4300万円)を追加で支払うという内容の合意書も作成していたとされる。チャン容疑者は自身の弁護士から「問題になりかねない」と助言を受けたが、聞き入れなかったという。

 一方、チャン容疑者は報道陣に対し「外換カード社員の整理解雇計画に反対する活動をする中で、解雇された期間の賃金を被害補償金として受け取ったものだ」とするコメントを出した。

ソク・ナムジュン記者
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