「父がチョ・ミン氏の経歴ねつ造を助け、私もチョ・グク教授に助けられた」

 A氏は昨年の検察の取り調べでは、自身とチョ・ミン氏が実際にはソウル大でインターン活動を行っていないと供述している。虚偽の経歴だったことになる。A氏は「生活記録簿にあるような翻訳書類の整理、会議場案内などのインターン活動をしたことはない。(そういう活動を行ったという)インターン証明書はまさに完全なうそだ」と語った。A氏はインターン期間の最終日の09年5月15日、ソウル大公益人権センターの学術セミナーに出席しただけだったという。

 A氏は「チョ・ミン氏もセミナーに出席したのか」との検察側の質問に対し、「出席しなかった」と答えた。チョ元長官側は昨年10月、同セミナーにチョ・ミン氏が出席していたとして、当時現場で撮影した動画を公開し、動画に映っている若い女性がチョ・ミン氏だと主張した。しかし、A氏は検察に対し、「この女性は漢栄外国語高校の制服を着ていない。チョ・ミン氏ではない」と語ったとされる。

 同日の裁判では、2人の虚偽経歴づくりをチョ元長官が発案、主導したとみられる陳述や物証も明らかになった。その一つはチョ元長官が08年にA氏とチョ・ミン氏に送った電子メールだった。「来年(09年)上期にアジア地域の死刑の現状に関する国際シンポジウムを開くが、そこで2人がインターン活動を行えるようにする」とする内容だった。実際にソウル大でこのセミナーは開かれ、A氏は出席したが、チョ・ミン氏はそれにも出席しなかったというのが検察の捜査結果だ。「娘がセミナーに出席することを開催数日前に知った」「インターンの過程には関与していない」というチョ元長官の主張とは矛盾する。

キム・アサ記者
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