「盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団」の柳時敏(ユ・シミン)理事長が13日、「8・15光化門集会時の政府による集会遮断措置は正当な制約だ」と主張、19世紀の英国の自由主義哲学者ジョン・スチュアート・ミルの名著「自由論」を引用した。陳重権(チン・ジュングォン)元東洋大学教授が「(柳時敏氏は)自由論を利用して詐欺を働いている」と指摘したが、本に柳時敏氏が引用した言葉が書かれているのは事実だ。「ある行動が、ほかの個人や公共に明らかに害を及ぼす、あるいは害を及ぼす危険性が明らかな時、その行動は自由の領域から脱して、道徳や法律の適用対象となる」という部分がその代表的な例である。それでも、「自由論を利用して詐欺を働いている」という陳重権氏の指摘は妥当である。ミルは「政府が個人に行使する権力に一定の制限を加えることが重要だ」という言葉も著書のあちこちに書き残しているが、柳時敏氏はこうした内容は言わずに、自由制限措置の正当性だけを強調しているからだ。