「偉大な抗美援朝」…2300億ウォン投じた中共軍映画『長津湖』を見てみた

 映画で特に強調された人物は、毛沢東の息子・毛岸英だった。毛岸英は中共軍の彭徳懐司令官の秘書兼通訳として6・25に参戦したが、わずか34日で死亡した。映画に登場する毛岸英は、親しい兵士たちに防寒着を分けてやり、自分のペンを貸してやった。米軍の攻撃を避けて洞窟に避難したが、「地図を持ってくる」と言って、機関銃の弾が降り注ぐ指揮所へ入り、爆撃で命を落とした。中国当局は今年7月、「毛岸英が火を焚いて卵の炒飯を作り、それが米軍に見つかって爆死したというネット上の主張はデマ」と公式に反論した。

 上映時間176分の同作は「(長津湖の戦いは)戦争の最終的勝利の土台を固めた」とし、「偉大な抗美援朝(米国に対抗して北朝鮮を助けること。6・25の中国式表現)精神は、より新たなものになる」という字幕で終わる。ある観客は「既存の戦争映画よりグラフィックもぎごちなくて、戦闘シーンもあまりリアルではなかった」「義勇軍(中共軍)兵士が目を開けて銃をしっかり握ったまま凍死しているシーンは誇張し過ぎに見えた」と語った。だが、映画を見て涙を流す女性の観客も少なくなかった。張さんというある観客は「互いに命をなげうつ軍人たちの友情に涙が出た」と語った。

 「鳳凰網」などによると、映画『長津湖』は公開初日(30日)の映画チケット販売額が2億元(約34億4000万円)を突破し、戦争映画としては歴代最高の販売記録を打ち立てた。中国紀検監察報など国営メディアは「長津湖の抗美援朝精神が中国人を感動させた」と評した。

北京=パク・スチャン特派員

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  • ▲6・25戦争を題材にした中国の愛国主義映画『長津湖』のポスター。/写真=朝鮮DB

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