【独自】中国系企業に風力発電事業権を売却して7200倍の収益上げた全北大S教授、現在は82億ウォン国家事業の責任者

【独自】中国系企業に風力発電事業権を売却して7200倍の収益上げた全北大S教授、現在は82億ウォン国家事業の責任者

 韓国政府から取得したセマングム海上風力発電事業(全羅北道沖)の事業権を中国系企業に譲渡し、資本金の7200倍の収益を上げたことが明らかになった全北大のS教授が、今年5月からは税金が投入される別の政府支援事業の一部を担当していることがこのほど確認された。国や地方の税金を含め、約81億8000万ウォン(約8億4200万円)を投じるエネルギー関連事業だ。

 S教授は今年4月から推進されている全北大「エネルギークラスター人材養成事業」の総括責任者を務めている。同事業は2022年から26年までの5年間、セマングム企業需要オーダーメード型教科課程開発、地域社会問題解決プロジェクト運営などに参加する修士・博士クラスの専門人材300人を養成する事業だ。全北大、群山大、全州大の3校が共同で事業を推進する。

 全北大は事業選定を発表した際、「全北大海上風力国際共同研究所の研究開発実績と共同研究プロジェクトなどの幅広いインフラを活用し、事業を実務技術を中心として支援する予定だ」と説明した。海上風力国際共同研究所もS教授が主導して設立し、自身が院長に就いているという。

 S教授は自身が筆頭株主となっている会社を通じ、少なくとも株式会社4社を実質的に所有したと疑いが持たれている。S教授と妻は海洋エネルギー技術院の株式60%を保有している。海洋エネルギー技術院はJ社の全株式、セマングム海洋風力の株式51%、ザ·ジオディの株式40%を保有している。これら企業の代表理事(代表取締役)は、S教授の兄やその配偶者など親戚だ。S教授は「私は株式を保有しているだけだ」と話した。

 S教授は金銭に絡む複数の訴訟にも巻き込まれているという。

 国民の力の朴洙瑩(パク・スヨン)議員事務所によると、S教授は8月、業務上横領、業務妨害、詐欺未遂などの疑いで自身が筆頭株主となっている会社の子会社であるJ社の役員から告訴された。S教授がJ社でいかなる職責もないにもかかわらず、数千万ウォンを横領した疑いだ。S教授は「告訴内容は完全に虚偽であり、告訴を準備中だ」とし、「私が公務員である点を利用し、金銭的関係もない私を提訴した」と主張した。このほか、S教授は風力発電関連会社を設立した当時、複数の企業から初期の運転資金を導入したが、株式を配分せずに告訴されている。最近ではS教授が主導した全北大海上風力国際共同研究所の建設過程でも、工事費の未払いで建設会社側がS教授側を提訴する準備を進めていると地元メディアが7月に報じた。現在は工事費の一部支払いが完了した状況とされる。

 これと関連し、全北大側は「教授個人に対する告訴を大学側が事前に把握することは難しい」とした上で、「エネルギークラスター人材事業は、大学が勝手に研究責任者を変更できない状況だ」と説明。「大学側も注視しており、状況をチェックしている」とした。

李佳泳(イ・ガヨン)記者

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