「北に帰れ」　韓国大学生進歩連合のメンバーら、元駐英北朝鮮公使・太永浩議員のオフィスを占拠

　韓国大学生進歩連合（大進連）は28日、韓国の保守系与党「国民の力」に所属する太永浩（テ・ヨンホ）最高委員のオフィス（ソウル市江南区）を占拠し、デモを行った。ソウル江南警察署は、同日午後3時から太最高委員のオフィスに無断侵入して奇襲デモを行っていた大進連メンバー12人を、退去不応の容疑で逮捕したと発表した。

【写真】警察に排除される韓国大学生進歩連合所属メンバー

　一行は「歴史歪曲（わいきょく）太永浩は今すぐ辞任せよ」「北朝鮮へ帰れ」等のスローガンを記したプラカードを手に持ち、占拠デモを繰り広げた。デモは1時間40分ほど続き、オフィスに床に座り込んでスローガンを叫んだりもした。大進連はデモをユーチューブで生中継した。

　一行がデモを行ったのは、今年2月に太最高委員が「4・3は金日成（キム・イルソン）の指示に触発されたもの」と発言したからだ。大進連は、これを歴史歪曲発言だと糾弾している。大進連は、2019年に米国大使公邸へ乱入し、ソウルの光化門広場で「金正恩（キム・ジョンウン）万歳」を叫んだ団体として知られている。

　太最高委員は28日、フェイスブックに「きょう、大進連の学生らが私の選挙区の事務所を無断で占拠し、デモをするという事件があった」「学生らは『北に帰れ、辞任しろ、尹錫悦（ユン・ソンニョル）と太永浩、国民の力をそのままにしてはおけない』と言った」と書き込み、「非常に胸が痛んだ」「深い遺憾を表する」と伝えた。

イ・ミンジュン記者