米リベラルの精神的支柱チョムスキー氏、児童性犯罪者エプスタイン元被告と長年の交流…巨額の現金受け取り疑惑浮上

 エプスタイン氏はウォール街最上流層の社交界で活動する「捕食者型資本家」であり、貧しい少女ばかりを狙った性犯罪者として知られるが、チョムスキー氏がそのエプスタイン氏と親交があったという事実は米国社会でも大きな波紋となっている。ウォールストリート・ジャーナルは「少なくとも2015年からチョムスキー氏はエプスタイン氏と何度か会っていた事実も複数の資料から確認した」と伝えた。エプスタイン氏の紹介で2015-16年にはハーバード大学のマーティン・ノワク教授、映画監督のウディ・アレン氏、イスラエルのバラク元首相らとも何度か会ったという。ボストンからニューヨークまでエプスタイン氏の専用機で向かい、マンハッタンにあるエプスタイン氏の邸宅タウンハウスで夕食も共にした。この専用機とマンハッタンの邸宅はエプスタイン氏が性犯罪で主に利用していた。ここを訪れた人たちは「いつも10人ほどの幼くかわいい少女たちが『職員』として世話をしてくれた」と証言しており、また被害者たちは「ここで有力者たちと強制的に性関係を持たされた」と明かしている。

 ウォールストリート・ジャーナルの記者が「エプスタイン氏と何の理由で、また何回会ったのか」と質問すると、チョムスキー氏は「まずこれはあなたも誰も関与する問題ではない」とした上で「政治問題、学術問題、国際情勢について議論するため何度か会った」と答えた。ボストンとニューヨークを行き来するたびに専用機を使ったことについても「それが飛行機だったかはよく分からない」「偉大な芸術家と夕食を共にしたことまであなたに伝える義務はない」と述べた。チョムスキー氏は2020年にある講演を行った際、エプスタイン氏がMITに寄付を行ったことへの見解を問われた。これについてチョムスキー氏は自らとエプスタイン氏との関係には触れず「エプスタイン氏より悪い人間もMITに寄付してきた」と語った。

 エプスタイン氏と交流があった人物としては英国のアンドリュー王子、マイクロソフトのビル・ゲイツ元会長、クリントン元大統領、トランプ元大統領なども名前が上がっている。サマーズ元財務長官はエプスタイン氏に妻の財団への支援を求め、ニューヨークの名門バードカレッジのレオン・ボットスタイン学長は大学への寄付金名目で15万ドル(約2000万円)を受け取っていた。エプスタイン氏のメインバンクだったJPモーガンは性犯罪被害者たちから集団で訴えられた。また別の取引銀行だったドイッチェ・バンクは17日、エプスタイン氏による被害者の一部に7500万ドル(約100億円)を支払うことで合意した。

ニューヨーク=鄭始幸(チョン・シヘン)特派員

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