自民半導体議連会長「半導体は国家存亡のカギ、日本には最後の機会」(下)

自民党半導体議員連盟・甘利明会長インタビュー

-半導体がなぜそれほど重要なのか。

 「電気で動く物は全て半導体が支配する。データセンターは半導体の大きな塊であり、人工知能(AI)も半導体なしでは動かない。今後世界は「半導体供給国」と「供給を受ける国」に分かれる。供給国になれなければ、結局は敗北する。日本が(半導体競争で)勝てるかは分からないが、やらなければただ負けることになる」

-地政学的要因もあるのか。

 「経済安全保障は半導体にかかっている。コロナ禍で日本の自動車生産ラインは小さな半導体の供給減が原因でストップした。半導体の威力を目の当たりにして、国家のリスク要素であることも知った。経済安全保障推進法を制定した。半導体サプライチェーンは(日本のように)地政学的リスクのないところに構築すべきだ」

-結局中国脅威論なのか。

 「最初は皆知らなかった。コロナの際、日本の医療現場で医療用マスク、手袋、ガウンのうち一つでも供給が止まると医療崩壊が生じることに気づいた。つまり日本を殺そうと思えば、ミサイルがなくても、医療用マスク一つでも可能だ。中国への依存度が高すぎると、中国はそれを経済兵器として使うだろう。中国は台湾をパイナップルで、フィリピンをバナナで、オーストラリアをワインで脅かしているのではないか。半導体をどのサプライチェーンに依存するかという問題は、国家の存亡に関わる問題だ」

-逆転可能な技術が日本にあるのか。

 「日本の未来へのジャンプはNTTが保有している『光半導体』技術だ。2ナノメートルより先の半導体微細化を議論する際、回路に電気を通す現在の方式の限界が問題になる。今後は光と電気を融合する半導体を作っていく。ラピダスにNTTが出資した理由がそれだ。この分野では日本のNTTが最高の技術を持っている」

東京=成好哲(ソン・ホチョル)特派員

【表】日本の経済産業省がまとめた「半導体戦略」

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