プロゴルファーたちはなぜ賞金が出ない団体戦に出場するのか【朝鮮日報コラム】

ライダーカップ、ソルハイムカップなどの対抗戦は出場そのものが名誉で誇り
孤独な個人戦とは違い仲間と共に「自分以上にもっと大きなこと」を経験する機会

 団体戦では昨日のライバルが今日の仲間になり、互いに助け合い励まし合いながら共に戦略を練る。自分がうまくいった時、仲間は自分以上に喜んでくれるし、失敗しても仲間は私を信じてくれる。個人の戦いに慣れたゴルファーたちにとって非常に新鮮でめったにない経験となる。キム・ジュヒョン選手は昨年プレジデンツカップでその年の2回のPGAツアー優勝以上に大きな印象を残した。ホールまで239ヤード残して放った2番アイアンのショットをカップ手前3メートルの位置につけたのだ。この決定的な一打で一気にPGAツアーの人気者(インサイダー)になった。そうそうたる先輩ゴルファーたちの前で若い新人が驚くべき度胸と集中力を発揮し、チームに貢献した点が高く評価されたのだ。団体戦は自分の中のリーダーシップを見いだす機会も与えてくれる。厳しい勝負師として他の選手から恐れられていたタイガー・ウッズは2019年にプレジデンツカップの米国チームキャプテンとなり、そのリーダーシップが認められこれまでとは違う側面が注目された。ウッズは自分よりも若いメンバーを「マイ・ボーイズ」と呼び、メンバーは「タイガー・ウッズのために、タイガー・ウッズと共に試合ができることが大きな力になった」と語った。

 今も熱戦が続く杭州アジア大会でも自分より大きなことのために戦い、個人の限界を超える各国選手たちを目にすることができる。とても新鮮だ。「自分よりも大きなことに人生をささげる」と口では言いながら、実際は自分の腹を満たすことばかり考える人間たちをここ数年ニュースであまりにも多く見てきたからだ。

崔秀賢(チェ・スヒョン)記者

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