朝鮮日報が選んだ2023年韓国国内10大ニュース(下)

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■1カ月分の雨が1日で…五松地下道で14人死亡

 今年夏は全国各地で1カ月の平年降水量に匹敵する雨が1日で降り、大雨被害が相次いだ。 7月には忠清北道清州市五松邑に降った大雨で臨時堤防が崩れ、宮坪第2地下車道(アンダーパス)が浸水し、車17台が動けなくなり、14人が死亡した。慶尚北道醴泉郡などでは大雨による土砂崩れで25人が死亡した。8月には台風6号(アジア名・カヌン)が韓半島を縦断し、全国各地に被害を与えた。一方、猛暑が猛威を振るい、12カ月のうち8カ月(1・3・4・5・6・9・11・12月)の「月最高気温記録」を塗り替えた。今年初の猛暑警報(6月20日)も昨年より約20日早かった。

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■「消えた子どもたち」約2千人…出生通知・保護出産制の法制化

 今年6月、病院での出産記録はあるが、両親が出生届を出していない乳幼児が2015年から昨年まで2123人に達することが監査院による監査で判明した。安否不明の「消えた子どもたち」に対する調査が行われ、母親が赤ちゃんを出産後、すぐに冷蔵庫に遺棄した事件などが明るみに出た。政府・国会は両親が出生届を出さなかったことで法的保護を受けられない「消えた子どもたち」が生じるのを防ぐため、出生通報制、保護出産制を法制化した。施行は来年7月からだ。

■「教師の権威低下」が社会問題化した2年目小学校教員の死

 ソウル・瑞草区の瑞二初等学校(小学校)で7月18日、就職2年目の教師が校内で死んでいるのが発見された。保護者のいじめで自ら命を絶ったのではないかと指摘され、教育当局が調査に乗り出し、警察の捜査にまで発展した。4カ月にわたる調査で、保護者によるパワハラの証拠は見つからなかった。だが、この事件を契機に全国の教師たちが自発的にソウルに集まり、11回の大規模集会を開き、「教師の権威低下」が社会問題として浮上した。全国各地から保護者のパワハラ被害に遭った教師たちの告発が殺到した。政府·国会も法改正と政策の見直しに動いた。


■準備不足だった世界スカウトジャンボリー大会

 全羅北道扶安郡セマングム一帯で8月に開かれた世界スカウトジャンボリーの運営が混乱した。153カ国から4万3000人のスカウト隊員が参加するだけに、韓国文化を全世界に知らしめる機会として期待が高かった。しかし、キャンプ地の猛暑対策の不備や不衛生な環境などさまざまな問題が続出した。多くの隊員が熱中症にかかり、一部の国の隊員は繰り上げ撤収した。台風の北上で期間中にキャンプ地から全員撤収した隊員は、企業、大学、宗教界などの総力支援で全国各地に分散し、ジャンボリーのプログラムを終えた。

■地球495周回った「釜山エキスポ」…サウジの壁は越えられず

 韓国は昨年6月、官民合同でエキスポ誘致委員会を設置し、509日間にわたる「2030釜山エキスポ」招致戦に臨んだ。尹錫悦大統領が最前線で活躍し、韓悳洙(ハン・ドクス)首相や政府関係者だけでなく、崔泰源(チェ・テウォン)大韓商工会議所会長、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子会長、鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車会長、具光謨(ク・グァンモ)LG会長など企業トップが世界各地を駆け回った。彼らの飛行距離は地球495周、面会した高官は3472人に達する。総力を挙げたが、先に名乗りを上げたサウジアラビアの壁を越えることができず、11月の開催地決定投票で119票対29票で完敗した。

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