尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が仏教団体に送った旧正月(2月10日)ギフトの包装紙に十字架、キリスト教会、聖堂などが描かれ、仏教関係者から反発の声が上がった。これを受け韓国大統領室の李官燮(イ・グァンソプ)秘書室長と黄相武(ファン・サンム)市民社会首席秘書官が1日に大韓仏教曺渓宗総務院を訪れ謝罪した。
尹大統領は今年の旧正月ギフトに伝統酒、松の実、柚(ゆう)子清(ユズを煮詰めた菓子)、干し牛肉などを複数の団体に送った。仏教団体には伝統酒と干し肉は送らずアカシアの蜂蜜とシイタケの千切りを送った。仏教団体への配慮から内容を変更したようだ。ところがその包装紙が問題となった。
ギフトの包装紙には小鹿島の風景や生活の様子などの絵が描かれていた。これらは国立小鹿島病院に入院中のハンセン病患者らの作品で、絵には教会、聖堂、十字架、ロザリオなども描かれてあった。同封されたカードには「父なる神よ、感謝します」から始まるハンセン病患者の祈とう文が書かれてあった。これらが曺渓宗の真愚総務院長を含む複数の仏教団体に送られたことを仏教関連のメディアが批判的に報じた。
韓国大統領室の関係者は「小鹿島が治癒の島に変わることを願う思いが込められたもので、特定の宗教を擁護する意図は全くない」と説明した。李官燮秘書室長は同日真愚総務院長と面会し「こちらの大きな不注意であり、考えが非常に浅かった。今後はより気遣いを持って配慮したい」と述べた。これに対して真愚総務院長は「こんなにすぐ来て直接説明してくれたのは良かったと思う」「意図してやったことではないので、次からは同じことが起こらないようにしてほしい」と応えた。
キム・ドンハ記者