ロシア人権団体「ナワリヌイ氏はKGBのパンチ1発で暗殺された」

 ロシア北部ヤマロ・ネネツ自治管区の第3刑務所に服役していたロシアの野党指導者ナワリヌイ氏が16日に突然死亡したが、その死因について「KGB(旧ソ連時代の情報機関、国家保安委員会)の暗殺技術が使われた」との見方が浮上している。

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 ロシアの人権団体グラグ・ネットを設立したウラジーミル・オセチキン氏は20日「ナワリヌイ氏は数時間にわたり極度に寒い環境に置かれていた。また遺体の胸の部分からは打撲のようなあざが見つかったそうだ」「これはかつてのKGBによる『ワンパンチ』暗殺手法と一致する」と主張した。オセチキン氏は「何者かがナワリヌイ氏を長時間にわたり寒いところに放置し、血流を最小限にして彼の体を破壊した上で、心臓部位を強く殴り死亡に至らせたのだろう」「経験のある工作員なら数秒もあれば簡単にできることだ」との見方を示した。

 グラグ・ネットは数日前、ナワリヌイ氏が死亡した第3刑務所の情報提供者の話として「ナワリヌイ氏は死亡直前に気温がマイナス27度に下がった屋外に数時間放置された」と伝えた。またナワリヌイ氏が死亡する2日前にロシア連邦保安局(FSB)の担当者が刑務所にやって来て監視カメラや盗聴装置などを取り除いたとも主張した。

 ロシア連邦刑務所第1副局長のバーレリー・ボヤリネフ氏はプーチン大統領の大統領令により19日付で昇進したが、これも疑惑を一層深めている。ボヤリネフ氏はナワリヌイ氏の服役中、領置金の使用を制限するなど組織ぐるみでナワリヌイ氏に圧力を加えたとされる人物だ。ナワリヌイ氏が設立した反腐敗財団は「ボヤリネフの昇進はプーチン大統領による公開の報償」と批判した。またナワリヌイ氏の妻ユリア・ナワリヌイさんは「(ロシア政府は)彼の体から神経剤ノビチョクの痕跡が消えるのを待っている」として改めて毒殺説を主張した。ノビチョクは1970年代に旧ソ連が化学兵器として開発した猛毒の神経剤だ。2020年8月にナワリヌイ氏に毒物中毒の症状が出た時もノビチョクが検出されている。

 ロシアの中道右派政党「市民イニシアチブ」は20日「来月2日にモスクワ市内でナワリヌイ氏をはじめとする不可解な死を遂げた反体制派を追悼するデモ行進を行う」と発表し、モスクワ市に集会許可を申請した。市民イニシアチブは申請書に予想参加人数を「最大で5万人」と記載した。

パリ=チョン・チョルファン特派員

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