チェ・パオロ容疑者は過去にも学歴や経歴などの詐称疑惑が浮上していた。これについてチェ・パオロ容疑者はある宗教メディアとのインタビューで「誰かが私を詐欺師と非難したのでインタビューに応じた」とした上で「全て事実ではない」「私自身が聖像作家ということを非常に誇りに思っている。聖像で平和と真理の一部を多くの人たちと共有でき、私を創った方の御言葉を伝えることは恥ずかしくない」と述べた。
しかし裁判所の判決によると、チェ・パオロ容疑者は10代初めからソウル市中区新堂洞の鉄工所や木工所などで働き、20代になると常習的な詐欺行為で何度も刑務所に服役してきた。チェ・パオロ容疑者は1992年にはパリ第7大学名誉教授として在職していたと主張しているが、この時期に彼は青松教導所(刑務所)に詐欺容疑で服役していた。
この他にもチェ・パオロ容疑者は京畿道安城市のミリネ聖地にある金大建(キム・デゴン)神父の墓所にペテロ像と長さ25メートルの「227位聖人福者レリーフ」を、さらにソウル市陽川区木4洞教会には「十字架の道行き14留」を設置していた。チェ・パオロ容疑者は日本の秋田県にある聖母マリア聖地や長崎県の原爆慰霊塔など、世界70以上の聖地や教会に自らの彫刻を設置したと主張している。
あるカトリック信者は「韓国カトリック教会が彫刻作家を詐称する詐欺師にだまされていたとは」「以前から何度もチェ・パオロ容疑者の経歴などに疑いの目を向ける世論はあったが、全て黙殺されていた」と指摘した。別のカトリック教会関係者は「この人の彫刻が教会にあることが信徒たちにばれないか心配だ」「キリストの名が良くないところで使われているようだ」と懸念を示した。
アン・ジュンヒョン記者、イ・ミンギョン記者、アン・テミン記者