■このままでは4大会連続で本選脱落か
韓国も最近、KBOリーグでムン・ドンジュ、キム・ソヒョン、クァク・ビンなど剛速球を売りにする「ヤング・ガン」が注目されているが、MLBで活躍する投手がいないため、国際舞台での競争力は低下しているのが現実だ。来年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でも、準々決勝ラウンドへの進出を断言することはできない。日本、台湾、オーストラリア、チェコと同じ「プールC」に属する韓国は、ベスト8入りのチケットが懸かった1次ラウンドで最低2位になるために、マイナーリーガーで固めた台湾に勝たなければならない。韓国は準優勝した2009年以降、3大会連続で1次ラウンド敗退を余儀なくされている。
現場では、球速だけを追い求める育成と評価システムが「MLBにおける韓国人投手の失踪時代」を呼び込んだと指摘する声が上がっている。リトルリーグで監督を務めた経験のある指導者は「プロのスカウトが球の速い選手を好むことから、『取りあえずは速球を投げられるようにして、制球力は後でも大丈夫』といった認識が現場全般に広がっている」とし「このような断片的なアプローチが投手のバランスの取れた成長を妨げている」と説明する。ソウルのある高校監督も「投げたい所にボールを投げ込むためには、基礎体力と下半身のトレーニングが必要だが、現場であれ、私設学校であれ、球速にだけ重点を置いているため、投手は基本が出来ていないまま、マウンドに上がることになる」と指摘した。
カン・ウソク記者