「新型の養殖施設」じゃなかったの? 中国が韓中暫定水域内に無断設置した構造物に高速艇管理者を確認

韓国海洋警察が撮影した写真で確認

 事態の深刻化を受け韓国政府は今年4月と7月の2回、外交ルートを通じて中国政府にこれら施設を全てPMZ外に移すよう要求したが、中国は今もこれを拒否している。韓国のある外交筋によると、中国政府は三つの構造物について「全て民間企業が養殖目的で設置した」「政府は介入できない」という趣旨の回答を伝えてきたという。

 しかし中国は一党独裁体制であり、外交問題を起こす民間企業の活動を制止できないという説明には説得力がない。国家情報院(韓国の情報機関)のある幹部は「民間企業の活動という口実で、中国はPMZから構造物を撤去する考えがないことを事実上明確にした」「中国特有の「慢慢的(のろのろした)」戦法で、構造物を固定する期間を少しずつ長期化し、韓国の主権意識を弱める狙いだ」と指摘した。韓国軍の情報担当部署によると、中国は2-3年前からPMZや離於島周辺海域などに13の大型ブイを設置してきた。これらのブイは南シナ海から西海に抜ける海洋ルートに集中的に設置されているという。中国は今年上半期にPMZで最新鋭空母による艦載機離着陸訓練も実施した。

 李炳鎮議員は「中国の西海不法構造物は単なる養殖施設ではない。南シナ海と同じく西海を内海にする狙いがあると考えられるので、海洋主権を守る対抗措置に乗り出す機会を逃してはならない」と指摘した。李炳鎮議員は先日提出された補正予算案に中国に対抗する構造物設置費用として605億ウォン(約64億円)を入れるよう求めたが、受け入れられなかった。

盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者

【写真】管理担当者とみられる5人の姿が見える中国の不法構造物「深藍2号」

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  • ▲中国が「養殖場の管理と支援用施設」と主張する構造物。/韓国海洋科学技術院
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