■「好感度の低いサッカー協会」が招いた不買運動?
大韓サッカー協会は昨年、洪明甫監督を選任する際の手続きが公正でなかったとして批判され、協会運営のさまざまな問題があらわになり、鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が国会の国政監査に呼ばれるなど大激震に見舞われた。このとき、「公正」を大切な価値と考える大多数の若いサッカーファンが協会に背を向けた。ボリビア戦(今月14日)が行われた大田ワールドカップ競技場でも、洪監督の顔が大型ビジョンに映し出されるとやじが飛び出した。
パク・ムンソン解説委員は「協会がファンの批判を軽視するような態度を取っていたため、ファンが自ら『不買運動』に乗り出した」と分析した。ガーナ戦を観戦したあるファンは「以前は、サッカーがそんなに好きでなくてもサッカー場に来たことをインスタグラムに載せて楽しんでいるファンが周囲に多かったが、最近は代表チームに対する否定的なイメージが強くなり、ライトなファンがあまり足を運ばなくなってしまったようだ」と話した。
■スター選手の集客力に陰り
スポーツ興行にとって大切な要素は「スターのパワー」だ。今年9月に行われた「アイコンズマッチ(ICONS MATCH)」で上岩競技場が6万4800人の観客でいっぱいになったのも、昔ながらのファンにとっては懐かしく、そして若いファンにとってはゲームの中のヒーローであるレジェンドスターたちが競演したからだった。韓国代表チームにはソン・フンミン(ロサンゼルスFC)、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、金玟哉(キム・ミンジェ、バイエルン・ミュンヘン)などスター選手が健在だ。それでもこれらの選手の集客力が以前ほどではないとの分析も示されている。
ソン・フンミンは今年8月、英プレミアリーグのトッテナムから米国プロサッカー(MLS)に移籍して大舞台を離れ、イ・ガンインと金玟哉は今シーズン、それぞれ所属チームでのレギュラー争いに苦しんでいる。さらに、今年は全体的に欧州組が不振で、新たなファンを呼び寄せられるような新鋭スターも目に留まらなかった。
張珉錫(チャン・ミンソク)記者