乗車券なしで搭乗した場合、基本運賃と追加金(運賃の100%該当)を支払い、立席券を発券しなければならない。追加金は本来運賃の50%と定められていたが、不正乗車がなかなか減らないため、10月から運賃の100%にまで引き上げられたのだ。
しかし、これは不正乗車を減らす根本的な解決策ではないと批判する声も少なくない。「乗車券不足」の最も大きな理由が、公共機関の地方移転、地方青年層の首都圏移動、外国人観光客の増加などの影響で急増した列車需要に合わせてダイヤを増やせなかったことにあるためだ。KORAIL、SRの年間乗客数は2017年の1億4730万人から昨年は1億7149万人へと16%増えたものの、同期間高速列車は8%増えるにとどまっている。
特に京釜線と湖南線が共に線路を共有する「平沢駅から五松駅」までの区間が飽和状態となっているのが最も大きな原因だ。現在、同区間は5分間隔で列車が通過するほど飽和している。新しい列車を用意したとしても、追加で投入するのは困難な状況だ。現在同区間に対する追加の線路工事を進行中だが、完工は2028年の予定だ。それだけに、別途の短期的対策づくりが急がれると指摘する声は今もやまない。韓国交通研究院のキム・ギョンテク副研究委員は「列車利用が少ない時間帯の運賃割引を拡大して乗客を分散するほか、キャンセルした場合の違約金を引き上げることで、乗る予定のない列車をひとまず予約しておく『仮予約』を減らすようにすることが先決」と説明する。
ユン・サンジン記者