■「海外逃避まがいの出国」金市議は任意同行、「出頭日程調整中」の李真淑氏は緊急逮捕
事件ごとに容疑者の身柄確保を巡る対応も異なった。金市議は米国に滞在中、メッセンジャーアプリ「テレグラム」のアカウントの抹消、加入を2回繰り返すなど証拠隠滅を試みていたことが明らかになった。6日に米ラスベガスで開かれたIT・家電業界の展示会CESを訪れた姿もとらえられた。実際には出国理由だった「子女との面会」はなかった。しかし、警察は「金市議は帰国日程を通知するなど捜査に協力する姿を見せている」として11日に帰国した金市議に任意同行を求める形で聴取した。金市議は帰国直後、弁護士同行で警察による自宅捜索に立ち会い、3時間半ほど警察の聴取を受けて帰宅した。
一部には昨年10月に公職選挙法違反などの疑いで緊急逮捕された李真淑(イ・ジンスク)元放送通信委員長の例と対比する声がある。李元委員長は職務停止状態だった同年9月、ユーチューブで「左派集団は想像できる全てのことをする集団だ」と発言したことで告発された。警察は李元委員長が免職された翌日、直ちに逮捕状を執行した。李元委員長側は「国会での議事妨害行為への同調など公務遂行を理由に警察と出席日程を調整していた」と反発した。その後、裁判所は逮捕適否審で李元委員長の意見を受け入れ、身柄が釈放された。このため、警察による「過剰捜査」が話題となった。
刑事法専門の弁護士は「前政権の人物には過剰捜査の議論が起きることも覚悟した警察は、与党関係者の疑惑には身を潜めている」とし、「警察が政治的状況によりゴムひものような物差しを当てている」と批判した。弁護士出身の金雄(キム・ウン)元国会議員(国民の力)も11日、フェイスブックを通じ、「李真淑は逮捕し、海外逃避した金景は任意出頭。こんなことが起きてもいいのか」と話した。
こうした中、朴正普(パク・ジョンボ)ソウル警察庁長は12日午前の記者懇談会で「警察としては悔しい面がある」とし、「右顧左眄(うこさべん)せず、後で疑惑が残らないよう手続きと原則に従い迅速に真実を明らかにしたい」と述べた。また、金市議に早期に出頭を求め、捜査を続ける方針を明らかにした。
キム・ドギュン記者