北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の娘の名前はこれまで「キム・ジュエ」とされてきたが、実は「キム・ジュヘ」であるとの情報を韓国政府が入手したことが22日までに分かった。韓国の情報当局は金正恩総書記の娘が北朝鮮で「ミサイル総局長」の役割を担当しているとの情報も確保しており、また平壌で19日から始まった第9次朝鮮労働党大会でこれと関連する動向があるか鋭意注視しているという。ある韓国政府高官が伝えた。
【写真】腕が透けるシースルー姿で登場した金正恩総書記の娘ジュエ氏
金正恩総書記は核やミサイルの試験現場に娘を何度も同行させている。これについては、娘が軍を早期に掌握するため「ミサイル総局長」の役割を担当しているとの情報もあるという。表向きのミサイル総局長は張昌河(チャン・チャンハ)氏だが、娘は将校らからすでに報告を受け指示をしているとの情報もある。韓国の情報機関である国家情報院は12日の国会情報委員会に「後継者内定段階」とした上で「(娘が)一部の施策に意見を出していることも確認」と報告した。
2022年11月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17型」発射現場に金正恩総書記は娘を同行させたが、その際に北朝鮮メディアは「愛する御子弟様」と表現し、その存在を初めて公式に伝えた。ただその後も北朝鮮で娘の名前が報じられたことはない。金正恩総書記の名前も2010年9月に正式な後継者として「人民軍大将」に就任するまで報じられなかった。
2013年に金正恩総書記の招待を受け訪朝した米プロバスケットボール(NBA)の元選手デニス・ロドマン氏は、英国メディアとのインタビューで「金正恩総書記の娘ジュエ(Juae)を抱きしめた」と伝え、その時初めて「ジュエ」という名前が知られるようになった。2019年に脱北した劉現祐(リュ・ヒョンウ)元クウェート駐在北朝鮮大使代理も「娘の名前は主愛(ジュエ)」と証言している。劉現祐氏は、金正恩総書記の秘密資金を管理する「39号室」の全日春(チョン・イルチュン)元室長から「多くの人の愛を独占するかわいい娘になってほしいという意味から主愛と名付けた」との話を直接聞いたという。全日春元室長は劉現祐氏の妻の父だ。
しかし金正恩総書記の娘の名前が「ジュイェ」「ジュヒェ」だという話が取りざたされたこともある。また、内部で後継者に決まってから名前を変えた可能性も考えられる。金正恩総書記の名前も「金正日(キム・ジョンイル)総書記の料理人」とされる藤本健二氏らの証言から当初は「金正雲(キム・ジョンウン)」と伝えられていたが、その後「雲」が「恩」に変更されたとの説がある。
キム・ドンハ記者