人口は減っているのにどこも満員…飽和状態に達した韓国の刑務所

IMF危機以来、最も深刻

独房が狭くなった理由は?

 人口急減の時代、韓国で最も混雑している場所がある。それは刑務所だ。全国の刑務所・拘置所など矯正施設54カ所の収容定員は5万614人だが、現在6万3500人ほどが収容されている。昨年12月には収容率が130%に達し、過去20年で最高を記録した。収容密度が飽和状態に達し、国に対して損害賠償を請求する受刑者も相次いでいる。

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 状況が深刻化する中、李在明大統領が「仮釈放をもう少し増やせ」と指示し、法務部は今年から従来より30%拡大した約1300人を毎月仮釈放することにした。チョン・ソンホ法務部長官は大統領に対し、「刑務所内で人気が高い」と述べた。犯罪者は後を絶たない。総犯罪発生件数は4年連続で増加傾向を示した。

■財産犯罪増加と麻薬蔓延…重刑の増加

 刑務所には大韓民国の混乱ぶりが映し出されている。歴代最多の収監者を記録したのは、通貨危機により大規模な失業事態が起きたIMF危機直後だ。「法務年鑑」によると、1998年の1日平均収監者数は6万7883人だったが、同年12月には7万4377人まで急増し、最高値を記録した。経済情勢の悪化による生計型犯罪の増加がその理由として挙げられた。窃盗・詐欺など、その年に発生した財産犯罪は33万8943件で、当時としては30年ぶりの最多だった。過密化問題により刑務所の増築および仮釈放の拡大が実施され、その後は減少傾向に転じ、収監者は2006年から2013年まで4万人台を維持した。

 最近、再燃した刑務所の過密化要因としては、再び急激になった財産犯罪の増加傾向が挙げられる。集計が完了した2024年基準で、刑事事件の第1位は詐欺・恐喝(20%)だった。先月、韓国刑事法務政策研究院は財産犯罪の分析資料を発表し、「詐欺被害は2016年の人口10万人当たり1152件から2024年には4583件へと約4倍に増加し、特に2020年以降は急激な上昇曲線を描いている」と明らかにした。特にボイスフィッシングやチョンセ(韓国独自の家賃制度)詐欺など、庶民を対象とした犯罪が広範囲に及ぶようになり、これに対する捜査および処罰強化が刑務所満室化の一因となったとの見方が出ている。例えば、2022年から政府全体によるチョンセ詐欺の無期限特別取り締まりが開始され、引き続き重刑が言い渡されている。

 もう一つの理由は麻薬だ。2022年、「麻薬との戦争」が宣言された。翌年、摘発された国内の麻薬犯罪者は2万7611人に達し、初めて2万人を超えた。前年比で50%も急増した。全受刑者における麻薬犯罪者の割合は、2024年に初めて2桁(10.5%)を記録した。韓国刑事法務政策研究院のファン・ジテ本部長は、「短期間で急増した詐欺および麻薬犯が、刑務所の過密化に大きな影響を与えたはずだ」とし、「最近深刻化している女性収容施設の過密状況とも十分な関連性が見出せる」と述べた。

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  • ▲増えすぎた受刑者たち。ドラマの定番の題材としても使われている。写真は人気を博した『賢い刑務所生活』の一場面。/tvN
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