警官が現場離れた隙にナイフで刺される…仁川地裁、国・警察に3億5000万ウォン賠償命令

 2021年に韓国仁川市で集合住宅の騒音問題を発端として起きた殺人未遂事件の被害者家族が、韓国政府を相手取り起こした賠償訴訟に一部勝訴した。犯人が凶器を振り回したにもかかわらず、出動した警官が現場を離れたことが問題視された事件だった。

 一審の仁川地裁は21日までに被告の韓国政府と警察に対し、被害者家族への総額3億5000万ウォン(約3690万円)の賠償を命じる判決を下した。

 事件は21年11月15日午後4時50分ごろ、仁川市南洞区西昌洞の集合住宅で発生した。4階に住んでいた50代の加害者の男は「ドアを閉める音がうるさい」と言い、3階の被害者宅を訪れ騒ぎを起こし、通報を受けた交番の警察官2人が出動した。警察は加害者を自宅に返したが、加害者は再び被害者宅を訪れ、凶器を振り回した。被害者宅には20代の巡査と被害者の女性とその娘がいた。巡査はテーザー銃や三段警棒などを所持していたが、支援を要請すると言い1階に下りた。その間に被害者の女性は凶器で首を刺され、重傷を負った。集合住宅の外で50代の警衛(警部補に相当)と話していたAさんの夫は、悲鳴を聞き家に駆け上がった。一方、警察官2人は現場ではなく集合住宅の外に出た。この様子が記録された防犯カメラ映像が公開され、批判の声が上がった。

 加害者は殺人未遂などの容疑で起訴され、23年に懲役22年が確定した。警察官2名は解雇された後、職務怠慢の罪で起訴され、24年にそれぞれ懲役1年、執行猶予3年の判決を受けた。被害者家族は22年に韓国政府を相手取り、18億3655万ウォンの損害賠償を求める訴訟を起こしていた。

仁川=キム・ウンジン記者

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