【萬物相】うらやましい限りのアイアンドーム

 2010年11月に延坪島を放射砲(多連装ロケット)で砲撃した北朝鮮は、パレスチナ人より大きくて強力なロケットを、はるかに多く保有している。北朝鮮は有事の際、最大340門に達する170ミリ自走砲および240ミリ放射砲で、1時間に最大1万6000発の砲弾・ロケット弾を韓国首都圏に降らせることができる-と韓国軍ではみている。韓国軍も延坪島砲撃挑発の直後、アイアンドームの導入を検討したことがあるが、韓半島の状況には適合しないとして「韓国型アイアンドーム」開発を決定した。

 北朝鮮は昨年以降、600ミリの超大型放射砲を相次いで試射するなど放射砲戦力を強化し続けている。だが韓国型アイアンドームの開発は、むしろ遅れ続けていて、早くても2029年ごろにようやく配備できるという。そのときまでは「まさか」と言いながら生きていかねばならない。かくも怠慢でいるとは、韓国はイスラエルよりどれほど安全な国なのか。韓国軍首脳部は北朝鮮の脅威に対し、いかなる切迫感と危機意識を持っているのか。「まさか」は必ず代償を要求する。それは時間の問題にすぎない。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

■韓国が2021年世界軍事力ランキング6位、北朝鮮28位…日本は?

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