▲5日に行われた東京五輪スポーツクライミング男子決勝の一場面。スポーツクライミングの3種目の内、ボルダリングの3番目の課題の人工壁が旭日旗の形をしているとして問題になった。海外でもこの人口壁を「Japanese rising sun」と紹介した。写真=聯合ニュース

 東京五輪で初めて正式種目になったスポーツクライミングで、旭日旗の形をした人口壁が問題になっている。KBSのスポーツクライミング解説者で「クライミングの女帝」と呼ばれたキム・ジャイン氏は写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「インスタグラム」の自身のアカウントで8日、「責任者は謝罪しなければならない」と述べた。

 問題の人工壁は5日に行われた東京五輪スポーツクライミング男子決勝で登場した。スポーツクライミングは壁をできるだけ速く登る「スピード」、人工構造物からなる壁を制限時間内に通過する「ボルダリング」、壁をできるだけ高く登る「リード」という3種目の合計成績で順位を決める。このうちボルダリング種目の3番目の課題が、日本の帝国主義を象徴する戦犯旗である「旭日旗」を形象化しているというものだ。

 事実、該当の課題の壁は全体的に放射状の円形になっている。スポーツクライミングを管掌する国際機関「国際スポーツクライミング連盟(IFSC)はこの壁について「35度の傾斜で傾いた壁にグレーの大きな突出部と小さな黄色のホールド(選手がつかむ部分)で構成された『昇る太陽(旭日)』の形(Japanese rising sun shape)」と描写した。旭日旗の英文名は「ライジング・サン・フラッグ(Rising sun flag)」だ。

 キム・ジャイン氏は8日、インスタグラムに「五輪スポーツクライミング男子決勝ボルダリングの3番目の課題については、絶対に話さなければならない」と書いた。そして、「ルート・セッティング(ボルダリングの課題を作成する過程)をした時に旭日旗を意図したのかどうかは皆さんの判断に任せる。そこには大会を作るスタッフがいたが、誰もこの問題について最小限の注意も払っていなかった」と述べた。

 そして、「旭日旗は日本が第二次世界大戦期間中に使用した軍旗で、日本の軍国主義を象徴する戦犯旗だ。旭日旗は韓国と日本で常に外交的に敏感な問題になっている」「軍事侵略被害国にとって旭日旗は、ドイツナチスの象徴であるハーケンクロイツと変わらない」と説明した。

 キム・ジャイン氏は「五輪公式放送の解説者は、問題のデザインを『日本の旭日旗(Japanese rising sun)』『旭日旗の形象化(the image depicts rising sun)』と直接言及した」「解説者は運営陣から情報を受け取って中継するため、解説者個人の考えではないだろう」と述べた。

 その上で、「国際オリンピック委員会(IOC)は旭日旗にも政治的・宗教的・人種的宣伝を許さないオリンピック憲章を適用すると約束した」「もし彼らがオリンピック精神を守るなら、五輪の舞台であのデザインやコメントは絶対に使ってはならず、これに関連した責任者は謝罪しなければならない」と述べた。オリンピック憲章第50条によると、オリンピックの用地、競技会場、またはその他の区域では、いかなる種類のデモンストレーショ ンも、 あるいは政治的、 宗教的、 人種的プロパガンダも許可されないことになっている。

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