▲ウクライナ軍の捕虜となった北朝鮮兵2人。写真=韓国野党・国民の力所属ユ・ヨンウォン議員の交流サイト(SNS)「フェイスブック」より

 ウクライナの捕虜になった北朝鮮兵2人が、韓国亡命の意思を明らかにする直筆の手紙を韓国側の関係者に渡していたことが分かった。

【写真】韓国への亡命意思をつづった北朝鮮兵の直筆の手紙

 24日、脱北者団体「同胞魂統一連帯」によると、北朝鮮兵捕虜2人はキム・ヨンミ紛争地域専門プロデューサーを通じ、このほど同団体側に直筆の手紙を渡したとのことだ。

 手紙には「韓国にいらっしゃる方々を実の親、実の兄弟と考え、その懐に行くことに決めた」と書かれている。そして、自分たちあてに手紙を送ってくれた脱北者たちに、「このような状況を悲劇ではなく、新たな人生の始まりだと応援してくださる皆様に、あらためて感謝申し上げる」「韓国に行ったら直接会い、お礼を言いたい」「韓国の方々に応援していただき、新たな夢と抱負が芽生え始めた」「韓国で会うその日まで、さようなら」と書いている。

 捕虜たちは10月28日、ウクライナ・キーウ近くの捕虜収容所でキム・ヨンミ・プロデューサーに会った時、手紙を書いたという。

 同団体側は「この手紙を通じ、2人の若者は大韓民国に帰順(亡命)する意思をはっきりと固めた」と強調した。これまで北朝鮮兵2人の韓国亡命意思は伝聞の形だけで公表されてきたが、今回の手紙が2人の意思を込めた「物的証拠」と認定されれば、韓国亡命議論が進展するきっかけになるかもしれない、との見方もある。

 韓国野党・国民の力所属ユ・ヨンウォン議員は今年2月、ウクライナで北朝鮮兵の捕虜に会った後、「2人は『韓国に絶対に行きたい』と亡命の意思を表明した」と語った。韓国政府は「北朝鮮兵の捕虜は憲法上大韓民国の国民で、亡命の意思が確認されればすべて受け入れるという原則の下、支援する計画だ。こうした見解をウクライナ政府にも知らせた」としている。

イ・ガヨン記者

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