裁判
死刑を求刑された被告人・尹錫悦が89分間最終陳述「憲法裁できちんと説明すればいいと考えるようなばかがどうして『親衛クーデター』をやるか」 内乱裁判
【NEWSIS】尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が結審公判で、進歩(革新)系の「共に民主党」が国会で独裁を行って国政をまひさせたから、国民の目を覚まさせるために非常戒厳を宣布した―と1時間29分にわたって主張した。
【早わかり】12・3非常戒厳日誌
尹・前大統領は14日、ソウル中央地裁刑事合議25部(裁判長:池貴然〈チ・グィヨン〉部長判事)の審理で開かれた内乱首謀者容疑事件の結審公判で、午前0時12分から午前1時41分まで最終陳述を行った。
尹・前大統領は「(当時)巨大野党の民主党が国会独裁を繰り広げ、憲政秩序を崩壊させ、国政をまひさせて国が亡国の危機に直面するように仕向けた」「国民を目覚めさせるほかに方法はなかった」と語った。
さらに「国民に、どうか政治、国政に関心を持ち、こうした亡国的な悪行に対して監視・けん制をしてほしいという訴えだった」「12・3非常戒厳宣布は軍事独裁ではなく、自由主権を守って憲政をよみがえらせるためのもの」と主張した。
また「国憲紊乱(びんらん)と暴動は駄目だということさえ憲法裁できちんと説明すればちゃんと整理されるだろうとか、純真に考えていた。こんなばかがどうして親衛クーデターをやるか」と発言し「国民が国の危機的状況について啓蒙(けいもう)され、応援してくれて、非常戒厳は効果があったなと(考えて)、最終的には国民を目覚めさせ、青年がきちんと気付けば国は救うことができると考えた」と強調した。
尹・前大統領は発言中、感情が高ぶったかのように声をいよいよ強め、顔も紅潮した。特別検察官(特検)側の主張を引用しつつ作り笑いをしてみせたり、やましくないというかのように傍聴席の方に体を向けて発言することもあった。
先に内乱特検チーム(趙垠奭〈チョ・ウンソク〉特別検察官)は前日の夜、尹・前大統領に内乱首謀者罪の法定最高刑である死刑を求刑した。内乱首謀者罪の法定刑は死刑か無期懲役、無期禁固の三つだけだ。
特検チームは「尹錫悦は違憲・違法な非常戒厳を通して国会と選管の機能を毀損(きそん)し、国民の政治的自由と生命、身体の自由に重大な脅威を加えた」と指摘した。
続いて「大韓民国は民主主義を成就するための数多くの犠牲を払っており、二度と権力維持目的で民主主義を毀損することが繰り返されてはならない」と、死刑求刑の事由を説明した。
また「最大の被害者は、独裁と権威主義に立ち向かい、犠牲となって守り抜いた韓国国民」だとし「民主主義や法治主義など大切な憲法価値と、自由など核心の基本権が内乱で一瞬にして崩れてしまった」と強調した。
今回の死刑求刑は、1996年に12・12粛軍クーデターおよび5・18光州民主化運動武力弾圧事件の裁判で、当時の韓国検察が全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領に対して死刑を求刑して以来30年ぶり。韓国憲政史上2回目となる。
なお同日、特検チームは金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防部(省に相当)長官に無期懲役、ノ・サンウォン元情報司令官に懲役30年、趙志浩(チョ・ジホ)前韓国警察庁長に懲役20年をそれぞれ求刑した。
さらに、金峰植(キム・ボンシク)前ソウル警察庁長に懲役15年、睦鉉泰(モク・ヒョンテ)前ソウル警察庁国会警備隊長に懲役12年、キム・ヨングン前第3野戦軍司令部憲兵隊長と尹昇栄(ユン・スンヨン)前国家捜査本部捜査調整企画官にそれぞれ懲役10年を求刑した。
チャン・ハンジ記者、イ・スジョン記者