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フィリピン政府「中国漁船が南シナ海の紛争海域に青酸カリを散布」
【NEWSIS】フィリピン政府が「中国漁船が南シナ海の紛争海域にシアン化合物(青酸カリ)を散布した」「サボタージュだ」と非難している。これに対して中国政府は「完全な捏造」として全面否定しており、両国の対立が再び激しくなっている。
【写真】フィリピン巡視船を挟み撃ちのはずが…中国艦船同士が衝突する様子
BBC放送などが13日(現地時間)に報じた。それによるとフィリピン国家安全保障会議(NSC)は同日「中国漁船はセカンド・トーマス岩礁(中国名:仁愛礁、フィリピン名:アユンギン礁)周辺海域にシアン化合物をまき、水産資源を故意に破壊している」と主張した。
フィリピンNSCは「中国の狙いはセカンド・トーマス岩礁に駐留するフィリピン軍の食糧供給遮断にある」と主張している。
フィリピンNSCは「シアン化合物は水質や魚を汚染し兵士らの健康を悪化させ、サンゴ礁の生態系にも深刻な被害をもたらす」とも指摘した。
フィリピン政府は1999年、老朽化した軍艦「シエラマドレ」をセカンド・トーマス岩礁に座礁させ、これをフィリピン軍の拠点としている。
フィリピン海軍は2025年2月、7月、10月の3回にわたり中国漁船から来たとみられる小型のボートからシアン化合物が入ったビン10本を押収した。またつい先日も同じ海域でシアン化合物を使用した形跡を確認し、採取したサンプルから陽性反応を確認したと主張している。
これに対して中国外交部(省に相当)の郭嘉昆報道官は定例会見で「全く信じられない主張であり、反論する価値もない」と述べた。
郭嘉昆報道官は「逆にフィリピン側がこの海域に船舶を座礁させ、生態系を破壊し深刻な状況になっている」「さらに通常の操業を行う中国漁船を不法に苦しめている」などとも主張した。
中国は南シナ海の約90%に対して歴史的権利を主張している。これはフィリピンやベトナムなど周辺国はもちろん、米国などとも対立を起こす要因となっているが、常設仲裁裁判所(PCA)は2016年、中国の主張について「国連海洋法条約(UNCLOS)違反」との判断を示した。ただし中国はこれを正式に認めていない。
ここ数年、フィリピン海洋警備隊や民間の船舶は紛争海域で中国側と物理的衝突を繰り返しており、影響でこの海域の緊張はさらに高まっている。
ムン・イェソン記者