▲中央選挙管理委員会のロゴ

 今年6月3日の韓国統一地方選で投票用紙が不足する事態が起き、ずさんな選挙管理が問題となった選挙管理委員会が過去5年間に数百人の職員を海外へ出張させていたことが分かった。

 国民の力の金起炫(キム・ギヒョン)国会議員が16日、中央選挙管理委員会から提出を受けた資料によると、選管職員は2022年から今年6月までの間に計461人が107回の海外出張を行っていた。予算は約24億ウォン(約2億5300万円)がかかった。

 年度別の内訳は、2022年が29回(約8億ウォン)、23年が30回(約6億9000万ウォン)、24年が20回(約3億4000万ウォン)、25年が26回(約5億8000万ウォン)で、今年は2回の出張に約3300万ウォンかかった。

 出張先には代表的なリゾート地も多数含まれていた。金議員によると、モルディブ大統領選を視察するとして23年9月に5人が出発したモルディブ出張には約1470万ウォンがかかったという。同年11月、海外選挙の準備状況を視察する目的でタイとマレーシア・コタキナバルへ出張した際には5人で約1,920万ウォンの予算を使った。

 同じ訪問先を何度も同じ目的で訪れたケースも見つかった。23年には9人がイタリアのフィレンツェやベネチアなど代表的な観光地を職員の能力向上目的で訪れ、約3000万ウォンが支出された。さらに25年には同じ目的で5人がフィレンツェを2,290万ウォンかけて再訪していた。

 22年にも同じ目的で10人が3000万ウォンをかけてイタリアのフィレンツェやミラノなどを訪れたが、結果報告書には「ミラノ大聖堂、ウフィツィ美術館、バチカンなどの歴史・文化探訪」と記されていた。

 昨年11月にドイツの選挙管理の不備事例を学ぶために出張した際には、合計4人で約1970万ウォンを支出。辞任した盧泰嶽(ノ・テアク)元中央選管委員長が同行した昨年11月のデンマーク・スウェーデン出張には約8400万ウォンの予算がかかった。

 出張後に提出された結果報告書の内容も不十分だという指摘が出ている。日本の郵便・洋上投票制度を分析するとして、6人が昨年、約1300万ウォンをかけて出かけた日本出張の報告書には「日本と韓国の選挙制度は大枠では似ているが、政治的、文化的環境の違いにより運営方法に違いがあることを確認した」という原則論的な内容が記されていた。

 22年に2700万ウォンをかけて9人が行ったドイツ研修の結果報告書には、「各都市で起きた悲劇的な歴史の現場もしっかり保存されていることが分かった」との記載があった。

 金議員は「数年前から既にずさんな選挙と無能さで批判されていたが、実際に選管は海外出張までもいい加減に行ってきた。ここまで来ると、『神の職場』(韓国語で手厚い福利や高給、安定性が保証された職場を指す慣用表現)ではなく『神そのもの』と言っても過言ではない。海外出張を含む予算の無駄遣い例がないかどうか徹底的に調査し、責任の所在を明らかにする必要がある」と強調した。

イ・テヒ記者

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