社会総合
李大統領の「経口中絶薬の許容検討」指示に韓国医療界は猛反発…7年におよぶ立法の空白で混乱深まる
【TV朝鮮】(アンカー)
堕胎罪(人工妊娠中絶罪)をめぐる韓国国会の立法は、7年にわたり一向に前へ進めないままです。こうした中、李在明(イ・ジェミョン)大統領が経口中絶薬の導入を検討するよう指示したことで、政府レベルで急きょ議論が始まりました。しかし、適切な社会的合意や法的根拠もないままこのように推進することが正しいのか、医療界からは懸念の声が上がっています。チャ・ジョンスン記者の報告です。
【グラフィック】 韓国のとある産婦人科 妊娠中絶手術の流れ
(記者リポート)
李在明大統領は一昨日の国務会議(閣議)で、経口中絶薬「ミフージン(Mifegyne)」の使用検討を指示しました。
(李在明大統領〈7月14日の国務会議〉)
「これを適正に投与できるようにすべきであって、このような形(規制したまま)に政府がしているのは無責任ではないかと思うのです」
ミフージンは米国やフランスなどおよそ100カ国で認可されている薬ですが、韓国国内では違法です。
2019年に堕胎罪による処罰は『憲法不合致』とする憲法裁判所の決定が下されましたが、妊娠何週目まで中絶を許容するかをめぐって社会的合意が得られず、7年にわたり立法の空白状態が続いているからです。
こうした状況の中、一部の女性たちはミフージンを闇ルートで購入していることが分かっています。
李大統領は、関連法の改正前であってもミフージンの投与を認めるべきだという趣旨の言及をしました。
(李在明大統領〈7月14日の国務会議〉)
「必ずしも法で定めていることが絶対の真理とは限らないように思うのです、私の言いたいことは。医師の裁量、良心と裁量に委ねることもまた一つの方法ではないでしょうか」
李大統領の一言を受け、性平等家族部(省に相当)は年内の法案推進の意思を表明しました。
医療界は即座に猛反発しました。
(キム・ジェユ/直選制大韓産婦人科開業医師会長)
「薬による副作用や合併症に対する何らかの備えや、万が一の際の対処マニュアルなどが全く整備されていないのにもかかわらず……」
医療界は「経口中絶薬は服用前に必ず超音波検査で子宮内妊娠かどうかを確認しなければならず、こうした明確な基準なしに医療陣の裁量に委ねるのは無責任な発想だ」と指摘しています。テレビ朝鮮のチャ・ジョンスンがお伝えしました。
(2026年7月16日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)