全裸南道光州市内で女子高生を殺害したチャン・ユンギ被告(23)が、高校時代から「女子高生を誘拐してやる」といった趣旨の発言をたびたびしていたという供述と証拠を検察が確保していたことが、20日までに分かった。検察はこれを、チャン・ユンギ被告の強姦殺人容疑を裏付ける証拠と見ている。

【写真】女子高生殺害事件 23歳のチャン・ユンギ容疑者を送検

 検察は5月5日、チャン・ユンギ被告が警察に逮捕された際に所持していた解約済みのスマートフォンをデジタルフォレンジック調査した結果、チャン・ユンギ被告が高校1年生だった2019年の冬休みごろから同級生と交わしたソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上の会話を復元した。検察は復元した会話の中から、チャン・ユンギ被告が「女子高生を誘拐したい」「ワンボックスカーで誘拐すればいい」などと発言していたことを確認した。これを受け、検察は会話の相手だった高校の同級生を呼び出して事情聴取を行い、「チャン・ユンギ被告は普段から『女子高生誘拐』の話をたびたびしていた」という供述を確保した。検察は、チャン・ユンギ被告の性犯罪目的や計画性、異常な性意識を立証するためとして、高校の同級生2人と社会服務要員(旧・公益勤務要員、兵役の代わりに公的機関で働く)時代の仲間2人を、裁判における証人として申請した。

 チャン・ユンギ被告は女子高生を殺害する2日前の5月3日午後、ベトナム人女性に対するストーカー行為で警察から「警告のテキストメッセージ」を受けると、使用していたスマートフォンを河川に投げ捨て、過去に使っていたSIMカードのない解約済みのスマートフォンにすり替えた。そのため、初期の警察による取り調べでは、強姦目的を隠したまま「偶発的な殺害」を主張していた。

 しかし、検察による補完捜査により、過去に使っていた解約済みのスマートフォンがむしろ、チャン・ユンギ被告の強姦目的の計画犯罪を明らかにする手掛かりとなった。検察の関係者は「警察よりも対象期間を広げてスマートフォンをフォレンジック調査した」とした上で「つじつまが合わない詭弁(きべん)を弄していたため、客観的な証拠が必要だった」と説明した。

 チャン・ユンギ被告は犯行後、Wi-Fiがつながる場所で「首をなぐると気絶」「鈍器」などの単語を検索していた形跡も見つかった。これについて、チャン・ユンギ被告は「刃物を使ったのが申し訳なくて(検索してみた)」と供述したという。チャン・ユンギ被告は警察の調べに対して「女性か男性か分からずに刺した」と話していたが、その後の検察の取り調べでは「被害者は女子大学生だと思っていた」「若いと知っていたら犯行に及ばなかった」と供述したとされる。これに先立ち、5月7日に光州地方裁判所で開かれた拘束前被疑者尋問(令状実質審査)に出席した際、「どうして女子学生を襲ったのか。計画的な犯罪なのか」という記者たちの質問に対し、「女子学生だと知ってやったわけではない」「計画はしていない」と答えていた。

 しかし、性犯罪との関連性を警察が組織的に隠蔽(いんぺい)していた事実が発覚すると、チャン・ユンギ被告は13日に開かれた裁判で、検察が起訴した強姦殺人罪をすべて認めた。チャン・ユンギ被告が公訴事実を認めたことについて、被害を受けた女子高生の遺族らは「量刑を軽くしようとする意図に見える」とした上で「追加の証拠や周囲の人物へと捜査が拡大するのを遮断するための、戦略的な手法ではないか」と指摘した。

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