DNAがウソをついているのだろうか。
先月10日、慶尚北道亀尾市内の集合住宅で、ミイラ状態で発見された満2歳のAちゃんと周囲の人物たちの遺伝子(DNA)検査をした結果、実の母親は当初言われていたキム容疑者(22)ではなく、キム容疑者の母親ソク容疑者(51)だったことが分かった。祖母とされていた人物が実母だという結果が出たものだ。しかし、ソク容疑者は「私が産んだのではなく、私の娘が産んだ子」と頑と..
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DNAがウソをついているのだろうか。
先月10日、慶尚北道亀尾市内の集合住宅で、ミイラ状態で発見された満2歳のAちゃんと周囲の人物たちの遺伝子(DNA)検査をした結果、実の母親は当初言われていたキム容疑者(22)ではなく、キム容疑者の母親ソク容疑者(51)だったことが分かった。祖母とされていた人物が実母だという結果が出たものだ。しかし、ソク容疑者は「私が産んだのではなく、私の娘が産んだ子」と頑として否定している。ソク容疑者の娘キム容疑者も、死亡したAちゃんを自分の娘だと言っている。DNAがウソをついているのだろうか、それともソク容疑者母娘がウソをついているのだろうか。
亀尾市内の集合住宅でAちゃんがミイラ化した状態の遺体となって発見された時、第一発見者として警察に通報したのがソク容疑者だった。ソク容疑者は当時、警察の事情聴取で「娘(キム容疑者)と連絡がつかないが、『部屋を明け渡してほしい』という家主の要請で家に行ったところ、子どもが死んでいるのを発見した」と語っていた。Aちゃんが死亡しているのが発見された部屋の階下で暮らしていたソク容疑者は、警察に対して自分自身のことを「祖母」だと言った。警察はAちゃんを放置して家を出たキム容疑者を逮捕し、先月19日に拘束送致した。キム容疑者は警察の取り調べでずっと「私がAを産んだ」と言っていた。
ところが、国立科学捜査研究院から10日に届いたDNA検査の結果を見て、警察は驚いた。結果通知書には、Aちゃん実母はキム容疑者ではなく、ソク容疑者だと書かれていたのだ。警察は、Aちゃんの遺体が発見された直後にAちゃんとキム容疑者、キム容疑者と離婚した元夫の検体を確保して、釜山科学捜査研究所に渡した。普通は三日後に結果が出るが、同研究所側は「(親子関係が)一致しない」として、追加検査をすることを通知した。
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その後、警察は祖母ソク容疑者とその夫の検体を確保して追加で提出した。同研究所と国立科学捜査研究院本院で合計4回調査した結果、いずれもソク容疑者とAちゃんが母娘関係にあるという結果が出た。祖母とされていたソク容疑者がAちゃんの実母で、実母と言われていたキム容疑者は姉だという結果だ。キム容疑者はこの結果を通知された後、「そんなはずはない」と言ったという。キム容疑者の元夫も、Aちゃんのことを実の娘だと思っていた。ソク容疑者も11日午前、大邱地裁金泉支部で開かれた令状実質審査に先立ち、報道陣に「(Aちゃんは)私の娘が産んだ子」と否定した。
全く違う話をしているのはDNAだけだ。検査の結果、Aちゃんはソク容疑者とその夫との間に生まれた子ではないことが分かった。このため、ソク容疑者は夫以外の男性との間にもうけたAちゃんの存在を隠すため、キム容疑者が産んだ娘とすり替えた可能性も取りざたされている。警察はソク容疑者が娘キム容疑者とほぼ同じ時期に出産したものと見ている。キム容疑者は、親の反対などが怖くて妊娠の事実を隠していたが、出産が近くなってから告白したという。警察は、キム容疑者が2018年1月に女の子を出産した病院の記録と担当医師については確認した。だが、ソク容疑者が出産した病院とその記録はまだ確認が取れていない。警察ではソク容疑者の周辺の男性たちの検体を確保してDNA検査を依頼する方針だ。
ソク容疑者母娘が子どもをすり替えた場合、キム容疑者が産んだ女の子の行方は依然として謎となる。警察は、キム容疑者が産んだ女の子を奪った容疑でソク容疑者を同日、拘束した。また、キム容疑者が産んだ女の子の生死についても捜査している。
クォン・グァンスン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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