車夫、馬子まで暇さえあれば本を読んだ…「読書大国」日本の誕生(上)

2022/01/09 05:32

「明治時代に新聞連載物が人気を集め、一定の活字を消化する習慣を体得」

20世紀には文庫本・雑誌が大流行…黙読が定着し、「読書の黄金時代」へ

【新刊】津野海太郎著、イム・ギョンテク訳『読書と日本人』(心の散策社刊)

 始まりは新聞だった。明治時代初期の1876年、教育者で啓蒙(けいもう)思想家の福沢諭吉が書いた17ページの小冊子『学問のすすめ』は340万部も売れた。国民の160人に1人が読んだことになる超..

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