豊臣秀吉が天皇の座を欲しなかった理由とは

2022/01/30 00:10

【新刊】今谷明著、イ・グンウ訳『武家と天皇』(AK刊)

 15-16世紀の戦国時代の混乱を収拾して覇権を確立した織田信長と、その後を継いだ豊臣秀吉は、なぜ自ら天皇の座に上らなかったのか。信長は反対派と和平を維持し、自らの権威を打ち立てる上で天皇を利用し、秀吉は頂点に常に天皇が座している体制を構想した。

 14世紀に大きく傷ついた天皇の権威が、戦国の分裂期を経てさまざまな勢力の求心点として復活したことが..

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