▲李在明(イ・ジェミョン)大統領がSNSを通じてイスラエルを批判したことを受け、イスラエル外務省が李大統領を「糾弾」するとの声明を発表し、両国関係が1962年の国交樹立以来、最悪の状況を迎えている。写真は李大統領が昨年2月、共に民主党代表として国会でラファエル・ハルパズ駐韓イスラエル大使と面会している様子。/ニュース1
【イ・ハウォン記者の外交・安保 舞台裏:第106回】
イスラエル、李在明(イ・ジェミョン)大統領がホロコーストを貶めたとして反発
敵対国に使用する「糾弾」という表現で直撃
李大統領は再反論、外交部は事態収拾へ
秋美愛(チュ・ミエ)、宋永吉(ソン・ヨンギル)ら与党内からイスラエル批判が噴出
米金融界・言論界のユダヤ系動向に注視が必要
米国・イスラエルとイランの間の戦争の余波で国際情勢が緊迫する中、李在明(イ・..
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▲李在明(イ・ジェミョン)大統領がSNSを通じてイスラエルを批判したことを受け、イスラエル外務省が李大統領を「糾弾」するとの声明を発表し、両国関係が1962年の国交樹立以来、最悪の状況を迎えている。写真は李大統領が昨年2月、共に民主党代表として国会でラファエル・ハルパズ駐韓イスラエル大使と面会している様子。/ニュース1
【イ・ハウォン記者の外交・安保 舞台裏:第106回】
イスラエル、李在明(イ・ジェミョン)大統領がホロコーストを貶めたとして反発
敵対国に使用する「糾弾」という表現で直撃
李大統領は再反論、外交部は事態収拾へ
秋美愛(チュ・ミエ)、宋永吉(ソン・ヨンギル)ら与党内からイスラエル批判が噴出
米金融界・言論界のユダヤ系動向に注視が必要
米国・イスラエルとイランの間の戦争の余波で国際情勢が緊迫する中、李在明(イ・ジェミョン)大統領によるイスラエル関連のSNS投稿が、深刻な外交的波紋を広げています。イスラエル外務省が、これまで敵対国に対してのみ使用してきた「糾弾(condemnation)」という表現まで持ち出して正面から対抗したことで、両国関係は1962年の国交樹立以来、最悪の状況を迎えました。これは韓国とイスラエルの関係を超え、韓米関係にまで影響を及ぼしかねないという点で、極めて危うい事態と言えます。
■騒動の核心は「ホロコースト」への言及
今回の騒動の発端は、李大統領がX(旧Twitter)に投稿したホロコーストに関する表現です。李大統領は「イスラエル兵士がパレスチナの子供を拷問した後、建物から突き落とした」という趣旨の動画を共有し、「事実であれば、どのような措置が取られたのか確認しなければならない。慰安婦の強制、ユダヤ人虐殺(ホロコースト)、戦時殺害などは(本質的に)変わりない」と述べました。
李大統領はこの事件が最近起きたかのように書き込みましたが、実際には2024年9月に発生した事件でした。事実関係について議論が起きると、李大統領はその3時間後に再び投稿し、事実関係を明確にした上で、イスラエルは人権と国際法を守るべきだという立場を強調しました。しかし、イスラエル側は、李大統領がホロコーストを(通常の)軍事行動と同列に扱ったとして強く反発しました。
イスラエル外務省は11日、Xの公式アカウントを通じて「李大統領の発言は受け入れがたく(unacceptable)、強い糾弾(condemnation)に値する」と表明しました。
これは、通常の友好国の首脳による発言に対して使われる外交的表現をはるかに超える厳しい水準です。外交筋からは「大韓民国と国交のある国が、韓国の大統領に対し『unacceptable』と『condemnation』という表現を同時に使用した事例は極めて異例だ」との評価が出ています。
特に「condemnation」は、通常、敵対国の挑発や深刻な国際法違反行為を非難する際に使われる最高レベルの外交用語であるという点に問題の深刻さがあります。
イスラエル外務省は、李大統領が言及した事件について「テロリストを相手にした作戦中に発生したものであり、当時、イスラエル兵士たちは生命に対する直接的かつ緊迫した脅威に直面していた」と反論しました。続けて「この事件はすでに2年前に徹底した調査と措置を終えている」とし、「李大統領から、最近イランやヘズボラがイスラエル市民に対して行った攻撃については、一言も聞いていない」と指摘しました。その上で「投稿する前に事実関係を確認することが望ましい」という、事実上の嘲笑に近いメッセージを付け加えました。
■ホロコーストに「例外」はないイスラエル
ホロコーストは、ユダヤ人社会だけでなく国際社会においても極めて敏感な事案です。単なる歴史的事件を超え、集団のアイデンティティと記憶の核心となっているため、外交的には事実上の「禁忌」に該当する領域と認識されています。
こうした文脈から、イスラエルは李大統領がホロコーストを戦時中の非人道的行為と比較したこと自体を容認できない問題と捉え、超強硬な対応に転じました。ある外交筋は「ホロコーストはいかなる場合でも直接的な比較対象にすることが難しい領域だ」とし、「今回の発言は、触れてはならない一線を越えた側面がある」と評価しました。元駐イスラエル大使も「ユダヤ人社会はこうした発言を長期にわたって記憶し、繰り返し引用する特性がある。今回の発言が今後もユダヤ人社会で取り沙汰され続ける可能性が高いという点で懸念される」と語っています。
■水面下の調整ではなく「公開衝突」を選んだイスラエル
イスラエルは、2023年のハマスによる奇襲攻撃に対して大規模な報復作戦を展開し、最近ではイランを攻撃するなど、国際社会で反イスラエル世論が拡散する状況に置かれています。こうした中、韓国に対しても公然と強硬対応に乗り出し、友好国の首脳に対して敵対的表現を使用するなど、守るべき一線を越えてしまいました。
これに対し、李大統領がイスラエル外務省の声明に対して再びSNSで反論したことが、状況をさらに悪化させました。李大統領は、イスラエル側の反発についてXに「絶え間ない反人権的・反国際法的行動によって苦しみ、困難に直面している世界中の人々の指摘を、一度は振り返ってみても良さそうなものだが、失望した」と書き込みました。イスラエル外務省の声明に反論するのであれば、外交部報道官を立てれば済むところを、あえて李大統領が自ら再反論に及ぶ必要があったのかという疑問が残ります。
■外交部「ホロコーストの苦しみに共感」…事態沈静化を図る
議論が再燃する兆しを見せたことで、韓国外交部(外務省に相当)が動きました。外交部はXを通じ、「イスラエル外務省は李大統領の発言の趣旨を誤解している」として、イスラエル政府に遺憾の意を表明しました。
続けて「ホロコーストによってイスラエルが経験した言葉にできない苦しみに対し、常に心を寄せており、犠牲者の方々に深い哀悼の意を表する」と述べました。これは、李大統領にホロコーストを軽視する意図はなかったという点を強調し、事態を沈静化させようとするメッセージと解釈されます。外交部の元高官は「ホロコースト被害者への哀悼を公式に表明したのは、事態の拡大を防ぐための措置だ」と評価しています。
■戦時下における「タイミングのリスク」…対米関係への懸念も
今回の論争は、発言の内容だけでなく「時期」という点でも議論を呼んでいます。現在は米国とイスラエルが共同軍事行動を展開している戦時下です。
外交専門家らは「極めて敏感な時期に出された発言は、単なる人権問題の提起を超え、当事国に対する政治的メッセージと受け取られかねない」と指摘します。特に米国の外交政策と密接に関連する事案であるだけに、今回の騒動が韓米関係にまで波及する可能性も排除できないとの観測が出ています。外交部の元大使は「トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏をはじめ、米国の政界・言論界にはユダヤ系が少なくない。韓米関係が重要な局面で、彼らが今回の事案をどう受け止めるか懸念される」と述べ、「1997年の通貨危機当時、ウォール街のユダヤ系ネットワークが果たした役割が大きかったことを踏まえれば、今回の一件が逆に作用する可能性も考慮する必要がある」と指摘しました。
■与党・進歩陣営「正当な人権問題の提起」…政治争点化の兆しも
一方で、李大統領の発言をめぐり、与党(※注:原文では李大統領を「与党」側として記述)や進歩陣営からは擁護の声が広がっています。同時に、地方選挙を控えて今回の件を政治的争点に浮上させようとする動きも感知されています。
民主党の京畿道知事候補に確定した秋美愛(チュ・ミエ)前議員は、「民間人に対する無差別殺傷について、人権の観点から問題を提起した大統領のメッセージを積極的に支持する」と表明しました。秋候補はあわせて日本についても言及し、「(大韓民国は)日帝の戦時体制下で慰安婦のような反人倫的な虐待と蛮行、強制徴用工のような奴隷労働の強要、炭鉱や軍事基地での監禁・虐殺・生き埋めだけでなく、化学・生体実験、関東大震災時の虐殺を経験した民族だ。過去の蛮行を否定する日本を相手に、我々の人権回復の努力に国際的な関心を喚起するためにも、ジュネーブ条約違反のような国際人道法的主張を掲げることは必要だ」と述べました。
6月3日の再・補欠選挙で国政復帰を狙う宋永吉(ソン・ヨンギル)元共に民主党代表は、李大統領の反論記事を共有し、「李在明大統領を尊敬し、信頼せざるを得ない理由を改めて確認させてくれた記事だ。大統領がXに投稿された内容をリツイートし、そのメッセージに深く共感する」と述べました。また、朴洪根(パク・ホングン)企画予算処長官は「普遍的人権を強調した発言に対し、イスラエルが『容認できない』としたことについて深い遺憾を表する」と述べました。
■SNS外交の限界…検証なき発信がリスクを増大
今回の事態は、大統領のSNS活用方法についても根本的な問いを投げかけています。国家首脳の発言は、その形式にかかわらず政府の公式見解として受け止められます。そのため、懸案事項に対する事前の検証と政策調整は不可欠です。
しかし、今回のケースでは、外交・安保ラインによる十分な検討が行われたのか疑問視されています。外交的影響が大きい事案を個人のメッセージのように扱った場合、意図とは異なる解釈が広まる可能性があるという点が浮き彫りになりました。
今回の騒動に対し、「李大統領は実利外交を行うと言っていたのに、なぜ急に価値外交を始めたのか」という声も上がっています。また、「北朝鮮の人権問題には口を閉ざしながら、なぜこのタイミングでイスラエルの人権問題を提起するのか」という指摘もあります。こうした指摘に関連し、Facebookに投稿された2人の専門家の意見を引用します。
峨山政策研究院の車斗鉉(チャ・ドゥヒョン)首席研究委員は、次のように綴りました。「(李大統領が)より自信を持って国際的なアジェンダに対し意見を表明する姿勢に転じたのであれば、(1)一貫性、(2)普遍性、(3)そして公平性が考慮されるべきだ。普遍的人権の概念に基づけば、北朝鮮の人権意識の欠如や獣のような行動に対しても、峻烈な問題提起が必要だ。イスラエルを非難した西側諸国の首脳らも、北朝鮮人権決議案には賛成票を投じている。同様の基準がウイグル、チベット、香港、ミャンマー、そしてウクライナ問題にも適用されることを期待し、今後そうされるものと信じている」
韓神大学の尹平重(ユン・ピョンジュン)名誉教授も、李大統領に対しこう提言しました。「私は李大統領の投稿内容自体には『ほぼ』共感する。ハマスの残虐なテロが批判されるべきであるように、イスラエルの国家テロリズムも批判されて然るべきだ。しかし、複雑に絡み合った中東戦争のような最高難度の事態に、私人や評論家ではなく、大韓民国の大統領がこのタイミングで直接『介入』するかのように映ることは、全く別の問題だ。一国の最高統治者は、平地に風波を立てて問題を大きくする立場ではない。大統領とは、民生や国家の重大な課題を実利的に解き、問題を解決しなければならない立場なのだ」
※ 本記事はAIで翻訳されています。
李河遠(イ・ハウォン)外交安保エディター
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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